こんにちは、伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
塾に通っているのに点数が伸びませんか?
それなら、これから紹介する7ステップを実行してみてください。
塾に行っているのに成績が伸びないと、
といった声が心の中で繰り返し聞こえてきますよね?
でも、安易に塾を変えようとするのはオススメしません。だって、まだ塾が伸び悩みの原因であるとは限らないから。他に要因があるかもしれません。
まずは焦らず深呼吸。
そして、頭を冷静にしてから、次の7つのステップを実行してみてください。
塾で成績が上がらなくてモヤモヤし続けるくらいなら、一つでもいいので実行してみてください。
きっと塾で成績が上がらない原因が見つかりますし、それを解消する方法も見つかります。
ステップ1:成績が伸び悩む3つの要因を知る
赤ちゃんが急に泣き出したら、あなたは何をしますか?
お腹が空いたのか、眠いのか、どこか痛いのか。まずは原因を探りますよね?勉強も同じです。まずは成績が伸び悩む原因を突き止めてください。要因は大きく3つあります。
- 基礎学力が足りない
- 勉強の仕方が悪い
- 勉強量が足りない
この3つの要素によって成績は決まるんですね。
伸び悩んでしまうのは、この3つのいずれかがウィークポイントになっているから。まずはこの3つの要因について知っておいてください。
ステップ2:お子さんのウィークポイントを判断する
成績が上がらない3つの要因について概要を理解したら、次はあなたのお子さんのウィークポイントはどこなのか見極めてください。
基礎学力不足ですか?
勉強の仕方が悪いからですか?
そもそも勉強量が足りていないからでしょうか?
はっきり言うと、ほとんどの方は「どれにも課題がある」という状態です。
でも、この中でもあなたのお子さんにとって、もっとも優先順位の高いものがあるはず。まずはそれを見つけましょう。どの要因が足りていないのかを判断するには、次の2-1から2-4まで、4つのアクションを実行してください。
2-1基礎学力不足かどうかを判断する
すごくシンプルな話で、基礎が無いと点数は取れませんよね?特に英語と数学はそうです。目の前のテストで点数を取ろうと思えば、これまでの基礎がしっかり身についていなければなりません。
だからまずはあなたのお子さんが、目の前の敵を倒せるだけの力がついているのかをチェックしてください。キャッチボールができないのに試合に出て活躍なんてできっこありません。
基礎学力が不足していないかどうかをチェックする方法は3つあります。
- 半年前の定期テストをもう一度解いてみる
- 復習用の問題集を解いてみる
- 過去の定期テストの点数をチェックする
2-2勉強の仕方が悪いかどうかを判断する
ダルビッシュ投手が以前Twitterでこんなことを言っていました。
練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ
ただがむしゃらに努力しても、努力の仕方が間違っていたら伸び悩んでしまいます。勉強においてもやはり同じで、正しい勉強の仕方を身につけずに努力しても空回りするだけです。根性論でがむしゃらに勉強するのはもうやめなければなりません。
勉強の仕方が悪いかどうかをチェックする方法はいくつかありますが、真っ先にやってほしいことは1つです。お子さんが「勉強した」とドヤ顔をしている時に、本当に「自分一人でできる」ようになっているかどうかをチェックしてください。
チェックの方法は簡単です。まず4ページ、問題集を使って勉強してもらってください。お子さんが「勉強した!」と宣言したタイミングで「じゃあこのページを何も見ず解いてみて」とテストをしてもらいます。テストは1ページだけで構いません。ちなみに、最初に4ページ解いてもらうのは、どこをテストするのか絞らせないためです。
もしそのページで満点取れなかったら、それは勉強の仕方が致命的に悪いと判断できます。だって「できる」状態になってないのに「勉強した」と言っているわけですから、それでは伸びるはずもありません。細かい話をすればもっと色々チェック項目はありますが、まずはこの「できるの基準」のチェックからオススメします。
さらに、もう少し詳しく勉強の仕方の問題点を見つけたい方は、次のワークに取り組んでみてください。
2-3勉強量が不足しているかどうかを判断する
これもいくつか方法がありますが、まず最優先でチェックしてほしいのは、塾から出された宿題を全部適切にこなせているかどうかです。塾というのは時間の制約があるので、宿題も込みで点数を伸ばすカリキュラムになっています。誤解を恐れずに言うと、授業だけでは伸びないのです。
授業で理解したことを、しっかりと復習して自分のものにしなければ点数は伸びません。だから家でも最低限の勉強量を確保しないと塾に通う意味がありません。その手っ取り早い方法として、まずは宿題をきちんとできているかをチェックしてください。
もうちょっと詳しくチェックする場合はこちらの方法を試してみてください。
2-4伸びない要因を塾の先生に直接聞く
「なぜうちの子は伸びないんですか?」という質問をするのもアリです。
あなたの先生の間に、信頼関係が築けていたら率直に教えてくれるはずです。信頼関係をうまく築いて、お子さんの課題解決につながる面談の進め方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ステップ3:通っている塾が何を解決してくれるのかを知る
まだ焦っちゃダメです。お子さんの伸び悩む原因を突き止めたら、今すぐ解決策を実行したくなると思いますが、その前にもう一つだけやることがあります。
塾を知ることです。
もし今通っている塾が、あなたのお子さんが抱えている課題を解決できないとしたら、それこそ通っている意味がありませんよね?
お金も時間もムダにして、手に入れるのはストレスだけなんて馬鹿げたことにならないように、深く塾を知ってください。
3-1塾って何を解決してくれるところなの?
まず、塾が何を解決してくれるところなのかを知っておいてください。
一般的に「塾」と言っても、対象学年、受験カリキュラム、教材、集団or個別指導、個別なら1:1or1:2など、提供サービスもタイプも様々です。それぞれの塾によって解決できる課題は違います。
スーパーと一口に言っても「業務スーパー」や「スーパー玉出」のように激安を売りにしているところもあれば、「成城石井」や「いかりスーパー」のようにハイブランドを売りにしているところもあります。
もしあなたが「甲州産完熟100%ぶどうジュース」と「糖質50%オフ ロカボビスケットアソート」を買おうと思ったら、きっと成城石井に行きますよね?関西ならいかりスーパーとか。間違ってもスーパー玉出にはいかないはず。
塾だって同じなわけです。
その塾は何を提供してくれるところなのか?何を解決してくれるところなのか?を知っておかないといけません。実は塾で全部解決できるという考えは間違いです。
3-2塾のサービス品質をチェックする
ひとつ質問させてください。
あなたの職場は理想としている社是や基本方針を忠実に再現できていますか?
きっと答えはNoなはずです。でも、これはあなたの職場に限らず、どんな学校、家庭、塾の現場においても同じです。100%理想を実現した状態などありえません。もちろん僕の提供サービスだって当てはまってしまうでしょう。
でも、理想と現実をマッチさせる努力を怠ってはいけませんし、なるべくなら理想を実現できている状態の方が良いですよね?ホームページやCMでは綺麗な言葉が並んでいても、現実がかけ離れていては、お子さんの課題は解決されません。
今通っている塾のクオリティチェックは欠かないのです。「ねぇ、先生。それホントにできてるの?」という疑問を、自分でチェックするためのポイントはこの記事を参考にしてください。
ステップ4:通っている塾でお子さんの課題が解決できるか判断する
塾について理解を深めたら、今通っている塾で、あなたのお子さんの課題を解決できるかどうかを判断してください。子どもが「夢は甲子園」と言っているのに、サッカー教室に通わせる人はいませんよね?
課題と解決策がズレていると悲劇しか起こりません。だって「やっても伸びない」という間違った思い込みをもたせてしまいかねませんよね。
でも、お子さんの人生の初期において、そんな思い込みは絶対に持たせちゃダメだと思うんです。
ステップ1〜3で手に入れた知識を総動員して、今通っている塾が、お子さんの課題の解決策としてふさわしいかどうかをよく見極めてください。
4-1もし、今の塾でお子さんの課題が解決できないなら…
今すぐ塾を変えるべき…と思うかもしれませんが、あぶないあぶない。焦って大事な視点が抜け落ちています。もう一度広い視点から考えてみてください。
そうです、ステップ3でお話したように、そもそも「勉強に困ったら塾で全部解決してもらおう!」という安易な思い込みを捨てなければなりません。
もう一度フラットな目線で解決策を探してください。この記事の下の、ステップ5〜7では、お子さんの課題を解決する方法を解決しています。今の塾は合ってないなぁ…とジャッジした方は、次の4-2は読み飛ばして、下までスクロールしてください。
一方、「どうやら今の塾でもうちの子の課題は解決できそうだな」とジャッジした方は、こんな疑問が湧いてくるはずです。
4-2塾は合ってるのに、なんでうちの子は伸びないの?
そう思うのは自然なことです。でも実際、そんな簡単な話ではありません。
僕らが成長するのには「時間」がかかります。ゲームって楽ですよね?すぐにレベルアップします。昨日ボコボコにやられた敵でも、今日になれば簡単に倒せるようになっていたりします。
でも、現実世界ではそんなに簡単に主人公は成長しません。成長するのにはある程度自分の「時間」を投資しなければならないからです。
お通いの塾がお子さんの課題を解決できる条件が整っているのに、伸び悩んでいるとすれば、カベになっているのは間違いなく時間です。結果が出るまで「時間の問題」ですが、もっとも困難を感じるのもこのタイミングです。なんせ伸び悩みですから、しんどいに決まっています。
このフェーズにやるべきことは2つあります。
ステップ5:基礎学力が足りていない場合の対処法を実行する
ステップ4までは「お子さんの課題はどこにあるのか?」を突き止める段階でした。塾だけで解決できない課題があることは、もうお分かりいただけましたか?
いよいよここから塾だけに頼らない解決策を実行していきましょう。
もし基礎学力に課題があるとジャッジしたのなら、やるべきことはシンプルです。キャッチボールもできないのに試合で活躍できるはずがありません。基礎がないのなら基礎からやりなおしましょう。
基礎学力が不足していると感じたのなら、3つのアクションを実行してみてください。
- できない単元を見つける
- その単元を「分かる」状態にもっていく
- 分かったら「できる」状態にもっていく
5-1できない単元を見つける
まずはどこが「できない」ところなのかを見つけてください。
これは2-1で紹介した方法と同じやり方でできないところを見つけてください。問題集を解いたり、過去のテストを解き直したりして苦手としている範囲を発見してください。
単元ごとに「できる」と「できない」を選別します。
例えば、英語なら「現在進行形」はできるけど、「完了形」はイマイチわかっていない、といった具合に単元別に見つけてください。
5-2その単元を「分かる」状態にもっていく
発見できたら、次はひとつずつ理解を固めましょう。「なぜその答えになるのかが分かる」状態まで持っていきます。ここが一番の難関かもしれません。自分一人で理解するのはなかなか骨が折れるので、塾先生や友だちなどに聞いて分かる状態にもっていきます。
そうです、この時こそ塾の出番。本領発揮するタイミングです。塾の本質は「分からない→分かる」に変えてくれる場です。
5-3分かったら「できる」状態にもっていく
ここまで来たらあとは「自分一人でできる」状態を作りましょう。塾で習っただけでは「分かる」ようになっただけ。そこで立ち止まっては点数につながりません。
仕上げとして、自分ひとりで「できる」ようにしましょう。できる状態については勉強の仕方に関わってくるので、次のステップ6-2で詳しく紹介します。
ステップ6:勉強の仕方が悪い場合の対処法を実行する
塾に行っても成績が上がらないお子さんに、一番多いケースがコレ。
頭が悪いからでは決してありません。頭の使い方を知らないだけなのです。勉強は脳でするものなので、脳の仕組みに基づいたやり方になっていないと頑張っても頭に入らないんですね。
下りのエスカレーターを逆走したところで、なかなか上の階に着きませんよね。勉強の場合、脳の仕組みに沿ったやり方で勉強すれば、それは上りエスカレーターに乗っているようなものです。上りのエスカレーターに乗るための知識をこのステップで手に入れてください。
効果の高い2つのコツに絞ってお伝えします。
6-1強い記憶を作る大原則を知ろう
このレクチャーでは「強い記憶を作るための大原則」を説明します。
今はたったひとつのポイントだけ知っておいてください。普通にやっているだけなのに伸びる人は、無意識のうちにこのポイントを守っています。伸びない人はこのポイントが守れていません。意識的にこのポイントを使えるようになれば勉強は一気に楽になります。
では「強い記憶を作るためのたった一つのポイント」とは何でしょうか?
それは「アウトプット」です。アウトプットの反対ことばは「インプット」です。インプットとは読んだり、聞いたりして、頭の中に入れること。
その反対がアウトプットなので、書いたり、話したりして、頭に入っている知識を思い出すことがアウトプットになります。
スラスラ頭に入れたいのなら、入れるというイメージを捨ててください。逆です、出してください。頭に入れるという表現がそもそも間違っているんです。
読んだり聞いたりするよりも、頭の中ある知識を引っぱり出す練習をするのです。手っ取り早い方法は自分でテストをすることです。テストをすれば思い出す練習になるからですね。
あなたのお子さんは「アウトプット」を意識しながら勉強できていますか?
6-2自分にOKを出す基準を知ろう
点数アップにつなげたければ、この基準を手に入れることがもっとも近道です。これだけやったらOK、つまり「勉強したと言える」っていう基準です。
頑張っても伸びない人は、勉強するときこのOKの基準を満たしていないのに、自分にOKを出してしまうから「勉強したのに忘れちゃった…」という問題が起こります。それは中途半端に勉強したつもりになってるだけで、勉強になってないんです。
では、OKの基準って何でしょうか?この記事で3つの手順について詳しく解説しています。
ステップ7:勉強量が足りていない場合の対処法を実行する
塾に行っても成績が上がらないお子さんは、家での勉強量が足りていないのかも。塾に行っている安心感からサボってしまうんですね、つい。
このステップではついダラダラしちゃう問題を解決してください。
7-1なぜ自分は勉強するのか明確にしよう
あなたはやる意味を感じていないことに対して頑張れますか?
もしも筋トレしても一切筋肉がつかないなら、あなたはやる意味を感じますか?じゃじゃぶりの雨の中、お花に水上げてきてって言われて、やる気でますか?
人間は「それ意味ねーじゃん」って思っていることに対して、やる気が出ません。
この答えを、あなたのお子さんが自分で明確にしなければ、無理やり勉強量を増やそうとしても、きっとこの先どこかで心が折れてしまいます。まずはこの質問の答えを明確にしてください。
7-2やる気を操るための戦略を知ろう
あなたのお子さんは「やる気と集中力」を自由自在にコントロールできますか?
ほとんどの方はNoだと思いますし、もちろん僕もNoです。でも、ある工夫をすることによって、完全にやる気と集中力をコントロールすることはできなくても、今よりも上手にやる気や集中力と付き合うことができます。
ある工夫とは「人間の本能に根付いた戦略を立てること」です。ついダラダラしてしまう自分を変えるためには、本能を支配しなければなりません。ダラダラしたいのは本能から来ています。
じゃあどうすればいいのでしょうか?
7-3やる気を操るための環境を作ろう
一つ前のレクチャーで、やる気と集中力を自分で操るには、事前準備が大事だというお話をしました。暴れるトラを力づくで押さえるのではなく、暴れるのを未然に防ぐのが大事なんでしたね。
ここでは本能と戦うための環境をつくっていきましょう。では、どんな環境を作ればいいのしょうか?
シンプルです。勉強以外のものを目の前から隠せば良いのです。
もしあなたの目の前にブロッコリーとチョコレートが置かれていたとしたら、どっちを食べますか?ブロッコリーを選ぶ人はほとんどいないはずです。チョコレートを目の前に置いた時点で負けなのです。これが戦略です。
これには主に3つのポイントがあります。この実践ワークに取り組んでみてください。
7-4やる気を操るためのルールを作ろう
一つ前のレクチャーで環境づくりに取り組みました。ここではルールづくりに取りかかってください。
これもやはり基本的な考え方は「環境づくり」と一緒です。勉強よりも優先順位が高いものを隠して、勉強の優先順位をあげるようなルールをつくる。そうすると、スムーズに勉強に取り組めるようになります。
ルールを作るときにはいくつかのコツがあります。
- if-then形式であること
- できるだけ具体的にすること
- ハードルを上げすぎないこと
の3つです。この3つのコツを守ってルール作りに取り組んでみてください。
まとめ
お子さんが塾に行っているのに伸び悩んでしまう要因はもう見つかりましたか?
塾に行っても成績が伸びないのには、何かしらの原因があります。
上で紹介したステップ1〜4を順番に進めると、どこに課題があるのかが明確になるはずです。
課題が明確になれば、自然に解決策も見つかるはずです。ステップ5〜7で紹介した解決策を実行してみてください。
課題と解決策がマッチすれば、成績は伸びてきます。
塾に行っても伸びないと、頑張ってもムダという思い込みを持たせてしまいがち。
そんな間違った思い込みは早くぶっ壊していきたいですね!