こんにちは、中学生専門・伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
中学1年生の2学期になると、塾に通い始める方がかなり増えます。
それは、急に学校の勉強についていけなくなってくるからです。
特に、英語は中1の2学期からついていけなくなる子がたくさん出てきます。
実際にわたしも中1の2学期に苦手意識を感じた中学生の一人でした。
2学期をどう乗り越えるか?は中学校での英語学習においてひとつのターニングポイントとなります。
そこで、今回は、
- 中1で英語につまずく原因は何か?
- つまずいてしまった場合にはどうやって勉強したらいいか?
を中心に、中1英語の勉強法についてお伝えします。
目次
中1は英語でいつつまずきやすいの?
中1が英語でつまずきやすい時期については、つまずきの原因によって変わります。
中1が英語でつまずく原因は2つ。
「文法」と「単語」です。
「文法」が原因の場合は2学期に、「単語」が原因の場合は1学期になることが多いです。
以下でそれぞれ説明します。
中1の2学期に英語でつまずく原因は「文法」にあり!
なぜ中1の2学期になると文法でつまずいてしまうのでしょうか?
もっとも大きな原因は2学期に「3単現」を学習するからです。
3単元とは「3人称単数現在」の略ですね。
詳しい文法上の説明はここでは省きますが、2学期になって3単現を学習しはじめると、途端にみんなできなくなってしまいます。
1学期のあいだは、
- be動詞
- 一般動詞
の区別がつけば乗り切れるのですが、これは簡単です。
is,am,areか?それ以外か?だけで判断できるからです。
そもそもbe動詞と一般動詞とは、全然別物なので「にんじん」と「じゃがいも」の区別をつけるぐらい簡単です。
これが2学期になると・・・
3単現を習うようになります。すると、一般動詞だけで2種類の文法ルールが存在するようになります。
そうすると、一般動詞の中で区別が必要になります。
つまり、じゃがいもの中で「男爵」か「メークイーン」か?を区別しなければならなくなるわけです。
中学生
さらに言えば、学校の進み具合によっては現在進行形を習う場合もあります。3学期になると過去形も学習します。
中学生
ルールが増えれば増えるほどややこしくなります。判断基準が増えるほど複雑になってくるので、どうしてもついていけなくなってしまいます。
これが中1の2学期に文法でつまずく子が爆発的に増える要因だとわたしは考えています。
中1の1学期に英語でつまずく原因は「単語」にあり!
中1の1学期につまずいてしまった場合は、単語が覚えられないことが原因である場合がほとんどです。
そして、これは即刻対応しないと学校にまったくついていけなくなってしまいます。
超ヤバイです、まじで。
英語はシンプルに考えると、単語を並べて一つの文をつくっていきますよね。
ジグソーパズルと同じと捉えてみると分かりやすいかもしれません。
単語=ひとつのピース
文=完成したパズル
という感じ。
パズルを完成させる(つまり文を完成させる)ためには、ひとつひとつのピース(単語)が揃っていないと完成させられません。
さらに、単語が覚えられていないと、ピースが揃わないままパズルを作るのと同じ。すると、パズルを並べる力も養われないんですね。
文法はパズルを完成させるためのルールなので、単語力がなければ文法力もつきません。
単語を覚えられていない場合は、もう本当に今すぐにでもサポートしてあげてください!!!
(サポートの仕方は以下でお伝えしています)
中1英語でのつまずきを解消するためにはどうすればいいの?
ここからは中1英語でのつまずきを解消するための勉強法を解説します。
文法でつまずいている場合の勉強法
文法でつまずいてしまう根本的な原因は、どの文法ルールを使ったらよいかの判断が複雑になりすぎることです。
中1では、英語を習いはじめたばかりだからこそ色んな文法ルールを学習します。
それが多すぎて整理されないまま、次から次に新しい文法ルールがどんどん増えて整理できなくなってしまう・・・。
これが文法がつまずいてしまう根本的な原因です。
なので、まずはシンプルなルール(判断が複雑にならないルール)から優先的に復習していきましょう。
例えば、
- 文はピリオドで終わる
- 国名や人名は大文字で書き始める
- 複数形の語尾にはsをつける
といったものです。
こうしたシンプルなルールは、身につけるのにそんなに大変ではありません。
だってシンプルだから。
一度にいろんな文法ルールを身につけようとするから覚えられなくなってしまうので、先にこうしたシンプルなルールから取りかかりましょう。
その後で、
be動詞(肯定文・疑問文・否定文)
↓
一般動詞(肯定文・疑問文・否定文)
↓
一般動詞の3単現(肯定文・疑問文・否定文)
といった手順で、ひとつずつ復習をスタートしてみてください。詳しい手順は下にまとめましたので見てみてください。
今強調しておきたいのは、一度に色んなカレーのレシピを覚えようとするんじゃなくて、まずは普通のカレー、その後でキーマカレー、さらにスープカレーのレシピを覚える、みたいなイメージです!欲張らずにひとつずつが大切!!!
ひとつひとつのルールが身についた後は、この記事にある勉強の仕方を参考にしてみてください。

実際に進めるときの手順とポイントをステップごとにまとめました
実際に勉強を進めるときにはこんな手順でやってみてください。
- 手順1シンプルな文法ルールを学習する
シンプルなルールをまず最初に使いこなせるようになろう!
- 文はピリオドで終わる
- 国名や人名は大文字で書き始める
- 複数形の語尾にはsをつける
- 手順2be動詞を学習する
次のポイントを順番にマスターしよう!
- 肯定文:主語によってis,am,areの何を使うかを判断できるようにする
- 疑問文:be動詞を主語の前に置く、というルールを覚える
- 否定文:be動詞の後にnotを置く、というルールを覚える
- 手順3一般動詞を学習する
次のポイントを順番にマスターしよう!
- 肯定文:主語+一般動詞+「〜を」という語順に慣れる
- 肯定文2:主語+一般動詞+「〜を」のあとに、「場所」「時」「どのように」を置く場合がある、というルールを覚える
- 疑問文:Doを主語の前に置く、というルールを覚える
- 否定文:一般動詞の前にdon’tを置く、というルールを覚える
- 手順43単現を学習する
次のポイントを順番にマスターしよう!
- 肯定文:主語が3人称単数で、現在のことを表す場合、一般動詞の後に”s”を置く、というルールを覚える
- 疑問文:3単現の場合は、doesを主語の前に置く、というルールを覚える
- 否定文:3単現の場合は、一般動詞の前にdoesn’tを置く、というルールを覚える
- 手順5文法ルールの使い分けを練習する
使い分けに慣れよう!詳しいやり方はこちらの記事!
単語でつまずいている場合の勉強法
中1の1学期から単語でつまずいている場合は、発音を知らないことに原因がある場合がほとんどです。
当たり前ですが、読めないものは書けませんよね。
しかし、それが当たり前ではないのが単語が苦手な中学生です。
長年、塾の現場に身を置いてきてた経験から言えるのは、単語が苦手な中学生は読み方を知らなくても気にならないということです。
読み方が分からないまま何度も単語の書取りをしてしまうんですね。
「単語は書いて覚えなさい!」
と、よく言われますが、このアドバイスには「発音が分かっている」という大前提があります。
でも、その大前提がご本人と共有できていないんですね。
そうすると、発音を知らないまま何度も書くという無駄な作業を延々としてしまうことになります。
これじゃめちゃめちゃ勉強効率が悪い。
いくらやってもなかなかできるようになりません。
以前、ある保護者様との面談の際にあったことなのですが、
「単語をいくらやってもできないから、この子は本当に頭が悪い子なんだ」
と、かなり悲観的になられていました。
でも、「発音からやりましょう」とアドバイスさせていただいたところ、後日「本当にそのとおりでびっくりしました。ちょっとずつですが、できるようになってきました!」とのお電話をいただいたこともあります。
やっぱり頭が悪いってのは思い込みなんです。どこかやり方が悪いだけ。本当頭が悪いんじゃなくて勉強の仕方が悪いだけです。正しい勉強の仕方で努力すればなんとでもなるんですよね。
単語についても、正しい勉強の仕方で必ず身につきます。
そしてその一歩目が、
とにかくまずは発音!!!
最初はできなくても、色んな単語の発音を覚えていくうちに、「音と文字の規則性」が自然と身に付きます。(ちなみに、これをフォニックスと言います。)
この規則性が身に付いてくると、知らない単語でも何となく書けるようになるので単語のスペルを覚えるのが楽になります。
特に、中1の1学期から英語につまずいている場合は、発音が理由である可能性がかなり高いので、ぜひ発音から学習を進めてあげてください!!!
実は一番大事なのは音読!!!
ここまで一切音読には触れてきませんでしたが、音読は一番大事といえるほど重要な勉強法です。
中学生が音読をするメリットとしては、
- 単語の発音が身につく(=単語のスペル暗記がさらに上達する)
- 意味のまとまりごとに理解するクセが身につく(例:in the parkでひとまとまり)
以上の2つがあります。
(他にもありますが、キリがないのでこの2つだけ紹介しておきます。)
どちらも日本語に置き換えて考えてみてください。
- 単語の読み方が分からない
- どこで言葉を区切るかわからない
これでは絶対に文の内容が理解できるはずがありません。
音読は言語を身につけるための基礎を固める作業だと言えます。
それに、人が言葉を覚えるとき文法から覚えるということはありません。
膨大なアウトプットの結果、自然と身についていきますよね!
音読はアウトプットなので、言語を覚える初期段階では必須の作業なのです。
音読をするときのコツはあるの?
音読にはコツがあります。
むやみやたらに音読をしてもムダになってしまいます。
絶対に守るべきポイントは3つ。
- 事前に単語の意味と読み方を調べておく
- 事前に意味のまとまり・文全体の意味を調べておく
- 読みながら脳内でイメージ化する
です。
ただ読めばいいというやり方では効果がありません。
事前に発音や意味を調べておかなければ、単語の読み方も身につかないし、意味のまとまりごとに理解することもできないからです。
つまり、音読をするメリットの2つが台無しになってしまうわけです。
絶対に上記の3つのポイントを守って正しいやり方で音読をしてください。
中1こそ勉強の仕方を身につけてさせてあげたい
余談ですが、勉強法はただ方法論をなぞればいいというものではなく、その背後にある理由を意識しながら勉強しなければなりません。
「何をどうやってするか?」だけではなく、「なぜそのやり方でするのか?」という部分です。
なぜそうするのかを伝えないまま、やり方だけ伝えても効果が出にくいです。
例えば、「単語を何回も書きなさい」というだけではなく、「何度も書く必要があるのは、人間の記憶はそういう仕組みになっているからだよ」と伝えるようにする。
その上で、超具体的にやり方を伝えてあげるとなお一層良いです。

勉強の仕方については、周囲の大人がアドバイスして、常に正しいやり方に修正してあげてほしいんです。
特に中学1年生は、これまで小学校の手厚いサポートがあったのに、急に中学生になって「はい、自分でやりなさいね」と荒野に放り出されるようなもの。
戸惑って当然なんです。
このあたりの勉強アドバイスの仕方については、こちらの記事で詳しく注意事項を書いてます。ぜひお読み下さい。

まとめ
英語は積み上げ科目と言われるように、中1で英語につまずいてしまうと中2以降が本当に苦しくなってきます。
つまずきが見られた場合は早めに対処してあげてください。
つまずいている原因が文法ならば、まずはシンプルなルールを優先的に身につけておいて、それから少しずつ段階を踏んでみてください。
一度にすべてではなく、ひとつずつです。
つまずいている原因が単語ならば、まずは読み方からです。
特に中1のあいだに「音と文字の規則性」を身につけておくと後々苦労しません。
こちらも高望みせずに、まずは読み方からしっかりという意識で取り組んでみてください。
正しいやり方で勉強すれば、絶対に成長します。
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