こんにちは、中学生専門・伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
久松
勉強の仕方が悪いと勉強しても成績が上がりません。
これではせっかくの努力が活きませんし、なにより子供が自信を失ってしまいかねません。
そんな最悪の事態は避けたい!!!
というわけで、今回は勉強してるのに成績が上がらない原因と、それを解消する勉強の仕方ついてお伝えします。
目次
勉強しているのに点数がとれない3つの要因
ダルビッシュ有投手はこんなことを言っています。
練習は嘘をつかないって言葉があるけど、
頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ。
勉強を頑張っているのに点数が取れないのは、やはり勉強の仕方に問題がある場合がほとんどです。
大阪から東京へ向かうのに、博多行きの新幹線に乗ってしまったとしたら???
当たり前ですが、目指している方向がズレていたら、いくら全力を尽くしても目的地には近づきません。
中学生がよくやってしまうのは、やみくもな努力・・・。
それじゃ点数も取れないよね、ってやり方で頑張ってしまっています。
でも彼らを責めることはできません。
だってどうやって勉強したら良いかなんて、習ってないんですから。
中学校に上がった途端「はい、自分で頑張ってね。」と荒野に放り出されたようなもの。
そんな中でも、自分なりの勉強の仕方を、自分一人で獲得できたら理想です。そんな人はラッキー。
でも、ほとんどの方はそうじゃない。
最初は少しサポートが必要ではないでしょうか。
そこで、まずは中学生によくある勉強してもなかなか成績が上がらない要因を3つ紹介します。
- 「暗記or理解」ができていない
- 知識が完全に定着していない
- 成長しているけど足りない知識がある
それぞれ見ていきましょう。
ついでに、その成績が上がらない要因を解決するための勉強の仕方も併せて紹介しますね。
点数が取れない要因その1:暗記or理解ができていない
勉強の基本は「できない」を「できる」に変えていくことです。
もう一度言います。
勉強の基本は、
できない⇒できる
に変えること。
その過程では、
できない⇒覚えている・分かる⇒できる
というステップを踏むことになります。
このうち、最初にふむべきステップは、
できない⇒覚えている・分かる
にすること。
つまり暗記or理解するというステップです。
このステップを適当にしていると、次のステップに進めません。
中学校の勉強内容は、大雑把に言うと、「暗記」と「理解」の2つの要素から成り立っています。
シンプルですが、「勉強ができない」原因を深掘りしていくと、
- 暗記ができていない
- 理解ができていない
のいずれかになります。
まずは暗記と理解をしっかりして、
できない⇒覚えている・分かる
にまで持っていきましょう。
このステップでつまずいていると、
中学生
中学生
なんてことが起こります。
つまり、自分の手応えほど点数が取れないのは、「覚えたつもり」「分かったつもり」になっているから。
これを解消するためには、以下で紹介する方法を試してみてください。
「覚えたつもり」を解消するための方法
覚えたつもりになっている方は、かなりの割合で「見て覚える」勉強をしています。
暗記というと、どうしても「覚える」というイメージがあるかも知れませんが、そのイメージは捨てましょう。
あらゆる研究において、「思い出す」練習をしたときに、記憶が強固になることが分かっています。
思い出す練習をする手っ取り早い方法は、自分で「テスト」をすること。
例えば、単語帳を見て覚えている人がいますが、これは「思い出す」練習をしていないのであまり記憶に残りません。
でも、なんとなく「覚えたつもり」になってしまう。ここが落とし穴。
かわりに自分でテストをしましょう。単語帳であれば、赤シートがついていたりしますよね。その赤シートを使って何度もテストを繰り返す。
テストをすれば、自分の知っている知識を思い出す練習になる。
これを何度も繰り返すことで、強い記憶ができあがるんです。
しかも、テストをすると「自分が覚えたつもり」になっているところまで発見できます。
一石二鳥!
暗記のコツは他にもまだありますが、基本的には「テストを繰り返す」という勉強の仕方に変えるだけで圧倒的に効果は変わります。
試してみてください。

「分かったつもり」を解決するための方法
分かったつもりになっているかどうかをチェックして、それを解決する方法は簡単です。
「解き方を自分の言葉で説明すること」
これができていれば、理解してるということです。
例えば、こんな間違いをしたとします。
「わたしは昨日英語の勉強をしました」を英訳しなさい。
× I study English yesterday.
この場合に自分の言葉で解き方を説明するとしたら、こんな感じになります。
studyではなくてstudiedが正解。これは過去の文なので、現在形のstudyではなく過去形のstudiedを使う。
みたいな感じ。
うまく説明できなかったとすれば、それは理解できていないということになります。
その場合は解説をもう一度読み直したり、分かってる人に聞いたりして、改めて理解しましょう。
その上でもう一度自分の言葉で説明する。
できたらOK。
「分かったつもり」は解消されています。

久松
上で挙げた例文はシンプルですが、実際の問題はもっと複雑なものが多いはず。最初から最後まで、スラスラと自分で説明できるようになるまで繰り返しましょう!
点数が取れない要因その2:定着していない
これは言い換えると「分かっているけど、できない」ということです。
つまり、
覚えている・分かる⇒できる
のステップでつまづいているということ。
「覚えている・分かる」と「できる」は違うんです。
解き方は分かっている。
でも、「一人で解きなさい」っていう場面だと、どうしても途中でミスが出てしまう。
塾に通っていても点数が取れない子は、これが要因になっているケースが圧倒的に多いです。
先生の言ってることはよく分かる。
つまり、理解している。
でも、いざ自分ひとりでやってみたら、
「あれ??おかしい・・・できない・・・。」
これが、定着していないということ。
「覚えている・分かる」と「できる」の違いはココにあります。
超シンプルにすると、「一人でできるかどうか」がポイントです。
一人でできるようになるためには、理解している知識や覚えている知識を、活用できるようになる必要がある。
つまり、反射的に知識が使える、という状態を作り出す必要があるんです。
例えば、新しいスマホを買ったとします。
最初はスマホの操作を説明してもらって、言っていることは分かるけど、なんかうまく使いこなせない。
「操作ミスして大事なデータが消えちゃった・・。」
なんてことも起こります。
でも、試行錯誤を繰り返しながら使っていくうちに、自然にスマホを使いこなせるようになる。
これと同じです。
つまり、
覚えている・分かる⇒できる
のステップをクリアするためには、繰り返し反復する必要がある、ってこと。
スムーズに使いこなせるようになるまで反復しなければなりません。
「覚えた!分かった!」の段階で安心するのはまだ早いのです。
よく中学生がやってしまいがちなのが、
- 授業を聞いて理解したから、もう「自分はできる」と決めつける
- 人に教えてもらいながら「問題集」を解いて、正解できたからOK!
というパターン。
ここでOKを出す基準は捨てましょう。
大事なのは自分一人でできるか?という視点。
何度も反復する過程で、知識をスムーズに使いこなせているかどうかを自分でチェックしましょう。
「自分一人で、スムーズにできるようになればOK」という基準に変えましょう。

点数が取れない要因その3:まだ足りない知識がある
これが一番もどかしいケースですね。着実に成長はしているけど、点数に結びつかないというケースがあります。
暗記もののテストだとあまりこういうことは起こりませんが、理解する系のテストだとしばしば起こります。
これはテストの性質上、仕方がない部分なのです。
基本的にテストってのはいくつかの知識を組み合わせて解くようになっています。
例えば、一次関数の式(y=ax+b)を求めなさいという問題があったとしたら、
- y=ax+bの公式を覚えているか?
- 方程式が解けるか?
- 正負の計算ができるか?
といったように、この問題であれば3つの知識が必要なわけです。
もっと細かく分けることもできます。
こんなふうに、細かい知識の組み合わせで問題は作られているんですね。
ラーメンを作るときには、
- 麺
- スープ
- 具材(煮卵、メンマ、ネギなど)
の3つが必要ですよね。
このうち1つでも揃っていなかったら、ラーメンとしてお客さんに出せません。
これと同じ。
一次関数の式を求めなさいという問題なら、
- y=ax+bの公式を覚えているか?
- 方程式が解けるか?
- 正負の計算ができるか?
このすべてが揃っていないと解けないのです。
たった1つでも足りていなかったらアウト。
いくら成長していても3つすべて揃わないと得点できない。
ほんとにこのケースはもどかしくて何とかしてあげたくなりますが、テストの性質上こうなるのは仕方がありません。
久松
となると、必要なのは足りない知識を発見して揃えましょう、ってことになります。
足りない知識を発見する2つの方法
足りない知識を発見する方法は大きく2つあります。
その1:先生や分かっている人に聞く
一つ目は、塾の先生など全体像が見えている人に聞くこと。
全体像が見えているというのがポイント。
そもそもラーメンを知らない人は、ラーメンにスープが無かったとしても「これがラーメンか」って思いますよね。
足りない知識があるってのはこれと同じ。
どこが足りていないか自分で判断するのは難しいのです。
であれば、ラーメンを知っている人に「このラーメン、何か足りてないそうなんですけど、どこが足りてないですか?」って聞くのが一番早い。
先生の側は、授業や解いている様子を見ていれば、
「あ、この子はこの知識が足りていないな」
というのが見えているものです。
なので、聞くのが一番手っ取り早いです。
中学生
中学生
と質問してみてください。
「今は○○の知識が足りていないから、ここを勉強するといいよ!」
と教えてくれるはずです。

その2:自分で解き方を説明する
分かっている人に聞くのが一番早いですが、いつも教えてくれる人がいるわけではありません。
そこで、自分でチェックする方法も紹介します。
自分でチェックしたい場合は、上でも紹介した「解き方を自分で説明する」を使ってみてください。
スラスラと説明できないところがあれば、そこが不足している知識です。
不足している知識が分かったら、解説を読んだり、インターネットで調べたりして、足りない知識を勉強しましょう。
余談ですが、勉強の仕方が上手な人は、自分の不足している知識を見つけるのが得意です。
自分はどこができないか、を探す習慣があります。
これは専門用語で「メタ認知」と言うのですが、こうした勉強の仕方を身につけているかどうかが結果として大きな差になります。
「解き方を自分の言葉で説明する」ことによって、自分はどこができないかを発見することができます。
手っ取り早い方法ではありませんが、長い目で見た時に「メタ認知」能力が鍛えられて、次第に勉強の仕方が良くなってきます。
当然成績も伸びますよ!
番外編
受験生なのに成績が上がらない…という方は、こちらの記事に原因と対策をまとめてあります。併せてお読みください。
まとめ
長くなってしまったので、最後に簡単にまとめておきます。
勉強しても点数が上がらない要因は、
- 暗記or理解できていないところがある
- 定着していないところがある
- 成長してるけど知識が全部揃っていないところがある
という3つでした。
これについての解決策は、
という感じ。
勉強してても点数が上がらないと自分に自信もなくなってしまうし、それだけは避けたい。
これからの時代、変化のスピードが速すぎてどんな社会になるのか、誰にも想像がつきません。
そんなときに強いのは「自分は努力すれば成長できる」という自信を持った人でないか、とぼくは思うんです。
もしあなたのお子さんが頑張っているのに伸び悩んでいるとしたら、なるべく早く勉強の仕方を見直すことをオススメします。
正しい方法で努力すれば、必ず伸びますから。
成功体験を積み重ねてお子さんの自信を引き出していきましょう!
この記事が少しでも参考になれば幸いです!
久松
