こんにちは、中学生専門・伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
なんて思っていませんか?
ダメですよ、お母さん。
これまで900人以上の中学生を指導してきた経験からすると、その判断は多くの場合間違っています。
アメリカの教育心理学者ベンジャミン・ブルームは、
学習できる環境がある限り、世界中のほとんどだれでも能力を伸ばすことが可能
と言っています。
しかもこれは、40年にも渡る調査の結論として発表されているんです。
頭が悪い子なんていないって、明言されているんですね。
勉強ができないのは「頭が悪いから」と思い込んでいる方が多いのですが、実際の原因はそこではありません。
勉強ができない理由は、正しい勉強の仕方を知らないまま間違った勉強を続けているからというケースがほとんどです。
もちろん、間違った勉強の仕方を続けていると、基礎学力が足りなくなってきて、どんどん学校について行けなくなってしまいます。
でも、頭が悪いから伸びないということでは決してありません。
正しい勉強の仕方をして、基礎の範囲を復習すれば、いずれ追いつくことは十分に可能です。
そこで、今回は私の経験をもとに、勉強ができない中学生がほぼ100%やってしまっている「間違った勉強の仕方」の特徴と、それを修正するための2つのポイントについてお話しします。
この2つのポイントを守って勉強すれば、必ず点数は伸びます。
早速いきましょう。
勉強できない中学生はほぼ100%間違った勉強の仕方をしている
これまで色んな中学生を指導してきましたが、勉強ができない子にほぼ100%共通する特徴があります。
それは「できる」つもりになっていることです。
この課題を克服すれば、劇的に伸びます。びっくりするぐらい。
早速2つの課題に分解して、1つずつ解説しますね。
課題1:「わかる」と「できる」の違いを認識していない
これについては、まず「わかる」と「できる」の違いについて説明させてください。
つまり、「理解すること」と「一人でできること」はまったく違うということです。
スポーツにしても同じですよね。
野球でいえば、
「イチローのように、こうやって打てばヒットになる」と指導されれば「なるほど」と理解できます。
これが「わかる」の状態。
しかし、習ったことを自分ひとりで完璧にできるかと言われれば、おそらく答えはNOでしょう。
「わかる」ということと、実際に「できる」ということは全くの別物なのです。
勉強ができない中学生にほぼ100%共通するのは、
「わかる」ことと「できる」ことの違いを認識していない点です。
本当は「わかる」の状態なのに、自分は「できる」の状態にあると判断してしまっているのです。
「わかる」を「できる」に変えるにはどうすればいいの??
「わかる」を「できる」に変えるためには、2つのステップを踏んでいきましょう。
ステップその1
まずは、できるとはどんな状態のことなのか、基準を教えてあげてください。
できるの条件は3つ。
- テスト当日に
- 自分一人で
- 正しい答えが導き出せる
この3つの条件をクリアすることでテスト本番で「できる」=点数が取れる、ってことになります。
これが勉強するときのゴールです。
まずはこのゴールをハッキリと知っておく必要がありますよね。
まずは、できるとはどんな状態のことなのか、ゴールを正しく設定しなおしてあげてください。
ステップその2
ゴールを設定しなおしたら、次はゴールにたどり着くためにはどうすればいいか?
を伝えてあげてください。
方法はただひとつ。
「繰り返し復習する」です。
さっき例に挙げた野球でも同じですが、イチロー選手のように打とうと思ったら何回も素振りをする必要があります。
分かったことをできるようにためには、繰り返ししかありません。
もちろん暗記系科目か、理解系科目かによっても「わかる」から「できる」に変える細かい手順は変わってきますが、どちらにも共通して言えることは繰り返すこと。
繰り返すことでアウトプットがスムーズにできるようになります。
見逃されがちなんですが、テストってアウトプットなんですね。
だからテストで「できる」ようになりたかったら、アウトプットの練習を繰り返すのがベストなんです。
その練習をせずに、インプットだけで終わってしまうから「わかる」けど「できない」って事態になっちゃう。
そうならないためには、とにかく繰り返して自分のものにしましょう。
課題2:人間は忘れる生き物であるという認識がない
これが大変厄介なのですが、人間はすぐに覚えたことを忘れてしまいます。
一度できるようになったことも、しばらくするとできなくなってしまいます。
例えば、あなたも中学時代の同じクラスの名前を全員思い出してと言われるとキツいですよね。
当時は毎日顔を合わせているので絶対に覚えていたはず。
一度「できた」からといって安心してはダメなんですね。
特に、覚えたての知識ほど忘れるのも早くなります。
一週間前にひとりで「できる」状態までもっていったとしても、今日も「できる」状態をキープしているとは限りません。
勉強ができない中学生は、この認識がない場合がほとんどです。
せっかく「できる」の状態まで持っていっても、その状態は日々メンテナンスしつづけなければ、すぐに「できない」の状態に戻ってしまうのです。
どうすれば「できる」状態をキープできるか?
これもまたシンプルですが「繰り返しやること」です。
勉強とは「できる」まで繰り返す!
そして「できる」をキープするためにまた繰り返す!
これに尽きます。
とはいえ、
中学生
という声が聞こえてきそうです。笑
そうですよね、ほんと現代の中学生って忙しいと思います。
忙しい中学生のあなたへ2つのアドバイス
そんな方のために2つのアドバイス。
- 基本的には×だけ繰り返そう!
- テスト2〜3日前にもう一度○全問チェックしよう!
人間は忘れてしまう生き物なので、理想を言えば、全問繰り返した方が良い。
でも、そんな時間がない。
だったら、まずは×のところだけ絞って繰り返しましょう。
間違えた問題だけ繰り返す、ってやり方ですね。
どんどん×から○に変えていきましょう。
そしてテスト2〜3日前になったら、もう一度全問解き直す。
そうすると、
中学生
って問題がきっと見つかります。
こうやって、忘れてしまった問題を見つけて、もう一度繰り返して「できる」の状態にもっていく。
日頃から知識のメンテナンスができるほどたっぷり勉強時間があれば良いのですが、なかなかそうはいかないと思います。
そういう方は、この方法を試してみてください。
同じ問題を繰り返すことに抵抗がある
中学生は同じ問題を繰り返し解くことに大きな抵抗があることも。。。
勉強ができない子ほどこの傾向が顕著です。
「早く勉強を終わらせたい」という気持ちが強いからです。
ここで無理矢理させても意味がありません。
適当な素振りを何回やったところで上達しませんよね。それならばちょっと回数が少なくても正確なフォームで練習した方が良い。
あまりにも繰り返しに抵抗があるならば、ちょっと問題数を減らしてでも、その分同じ問題を繰り返すようにしてください。
やりきれない問題を中途半端に繰り返すぐらいなら、問題数を減らして確実に「できる」まで持っていく方が効果的です。
そして、繰り返すことの効果を実感してもらってください。
ある生徒さんの実例
ある生徒さんは、以前「そこはもうやったからOK」という感覚で、繰り返しの復習をまったくしていませんでした。
そこで、科目を社会だけに絞って、
久松
というアドバイスをしました。
結果は過去最高点。
繰り返すことの威力を実感できた彼は、今では同じ問題を繰り返しまくっています。
つい先日、
中学生
と言ったときにはさすがに驚きました。
彼の中で「繰り返せばうまくいく!」という成功法則が見えたのでしょう。
勉強が出来ないお子さんほど理想論だけではうまくいきません。
科目を絞って繰り返しの効果を実感してもらうなど、本人の歩幅に合わせて一歩ずつ歩んでいきましょう。
まとめ
勉強ができない中学生は、
- 課題1:「できる」つもりになっている
- 課題2:「できる」状態がつづくと思っている
という2つの課題があります。
この2つの課題をクリアするために、
課題1の解決策
- 「わかる」と「できる」の違いを認識してもらう
- 「できる」をゴールに設定してもらう
- 「できる」まで繰り返し練習する
課題2の解決策
- 一度「できる」ようになってもすぐに忘れてしまうことを認識してもらう
- 「できる」をキープするために繰り返し練習する
- 時間が無いなら×だけ繰り返す
- テスト2〜3日前に全問チェックする
こんなアプローチを取ってみてください。
正しい勉強の仕方とは、実はたったこれだけのことなんです。
こうした勉強技術を身につけていないから「勉強ができない」というレッテルを貼られてしまう。
そうやって成長の可能性を奪われてしまうのは残念すぎます。
いろんな保護者の方と面談をしてきたときに、
「この子はやってもできないんです」
という言葉をたくさん聞いてきました。
その言葉を聞く度にやりきれない思いをたくさんしてきました。
目の前に座っている子どもは無表情でその言葉を聞いているけど、心の奥では何を思ってるんだろう。
ただ正しい勉強の仕方を知らないだけなのに、本人の能力のせいにされてしまうのもったいなすぎる。。。
誰もが絶対に強みを持っていて、それを輝かせる人生を送ることができたら、その人は幸せだと思うんです。
そのためには、「自分は努力することで成長できる能力がある」という自信を持っていることが大事だと思うんです。
ぜひ正しい勉強の仕方を身につけて、自信と希望をもって生きていく力を持ってほしいと願います。