中学生の冬休みの勉強法!点数を上げる戦略&過ごし方

点数が上がる冬休みの勉強法ってどんなんだろ?

どんな冬休みの過ごし方をすれば、意味のある冬休みになるかなぁ?

冬休みに入ると、ついダラダラしてムダな時間を過ごしてしまわないか心配ですよね。

せっかく2週間の休みがあるので、遊びだけじゃなく勉強も頑張って3学期につなげたいところ。上手に冬休みを活用すれば、テストや高校入試で点数を伸ばすことができます。

この記事では、学年別に冬休みにしておきたい勉強法についてまとめました。

実践例もあるので、冬休みに何をしたら良いか分からない方は、そのままマネしてみてください。頑張った分だけ確実に成長できます。

冬休みの勉強法!よくある失敗に注意!

まず始めに、ついやってしまいがちな失敗例から紹介しておきます。

何か分かりますか?

結構あるあるなので、あなたも経験があるかも。張り切って決めるだけ決めて結局実行できない、という失敗です。これは冬休みに限った話ではありませんが、計画を立てても実行できなかったら意味がありませんよね。

特に、冬休みは世間全体がお祭りムード。お正月に向けてなんとなくバタバタしていますし、テレビでは特番も増えます。普段と雰囲気が違いますね。いつもと違う雰囲気で、なんとなくふわふわした気分で楽しく過ごしていると、あっという間に時間は過ぎていく…。

結局、決めたことが実行できずに、気づいた頃には時すでに遅し。最後は「まぁいいや」と投げ出してしまう…。

あるあるですよね?こうならないようするにはどうすれば良いのでしょうか?

後から詳しく説明するので、まずここでは要点だけ紹介します。

2つの戦略があります。

戦略1:最低限することを決める

あれこれやろうと思っても、冬休みにはなかなかできないもの。だったらハードルを下げてしまいましょう。あれこれやろうと張り切らずに、最低ラインだけ決めておくのです。特にこれは中1・中2の方にオススメの方法です。

戦略2:ダラダラしないための環境・ルールを決める

人間の脳は自由が苦手なんです。自由になって選択肢があれこれあると、どれもやる気が起きずについスマホ片手にダラダラしてしまうなんてことになってしまいがち。冬休みのように自由な時間が増えると、どうしてもこの罠にハマってしまいます。

これを回避するには、事前に環境やルールを決めておかなければなりません。人は決めれば行動できます。決まっていないから、自由だから行動できないのです。

普段、学校にいくとき、やる気を出して学校に行くわけではありませんよね?もともと決まっているから、やる気に関わらず行動できるのです。事前に環境やルールを決めておけば、人はスムーズに行動に移しやすくなります。

こうした戦略をベースにしながら、続いては学年別の冬休みの勉強法を紹介します。

【全学年共通】成績を伸ばす基本となる考え方

冬休みに何をするべきなのか?については学年によってさまざまです。

とはいえ、成績を伸ばす方法については、学年に違いはありません。成績を伸ばしたいならやることは一つだけ。

自分の「できない」を「できる」に変えてください。

できないをできるに変えた分だけ点数は伸びていきます。これは勉強のキホンなので絶対に外してはいけないところです。

勉強は何をするか?よりも、どのように進めるか?に注意を払った方が成長が速くなります。この原則を外さないようにしながら勉強を進めていきましょう。

【中1】冬休みの勉強法

中1の冬休みには何をすべきでしょうか?

2週間程度の限られた時間ですので、優先度の高い科目からこなしていきたいですね。

自分のできないところをできるに変えていけば成績は伸びますが、特にやってほしいことは英語と数学の復習です。

理由は英語と数学は「積み上げ科目」だからです。中1の内容が土台になって、中2・中3の内容がその上に積まれていきます。この土台がグラグラしていると、次の学年に進んでも苦労してしまいます。冬休みは英数を中心に復習を進めていくことをオススメします。

具体的にどの単元をすべき?

英語であれば、

  • 一般動詞の肯定文・疑問文・否定文
  • 3単現(と普通の文の使い分け)
  • someとanyの使い分け

などが重要なところですので、この冬休みでクリアしておきたいところです。

数学であれば、

  • 方程式
  • 比例・反比例

を中心に復習を進めてみてください。

いずれの科目も中2以降の土台になるので中1のあいだにしっかりと定着させておきたい内容です。

冬休みの勉強の進め方・実践例

勉強を進めていく際は、次のように進めてみてください。

  1. 使う問題集を決める
  2. 何も見ずに解く
  3. ×の問題を自分ひとりで解けるようにする

復習に使う問題集を決める

基本的に復習は問題集を使って進めることをオススメします。使用する問題集はどんなものでも構いません。普段使っている学校のワークや塾のワーク、市販の問題集などなんでもOKです。

英語を例にして、いくつかオススメの問題集を挙げておきます。

しっかり文法を復習したいなら…

できた!中1英語 文法 (中学基礎がため100%)

しっかり単語を復習したいなら…

改訂版 キクタン【中学英単語】高校入試レベル

時間があまり取れないなら…

10日間完成 中1・2の総復習

※中1の内容だけで構いません。

何も見ずに解く

冬休みの復習に使う問題集が決まったら、早速取りかかってみましょう。注意したいのは、事前に何も見てはいけないことです。もちろん解いている最中も答えや解説など、何も見てはいけません。理由は分かりますか?

答えや解説を見て解いたら、自分のできないところが見つからないからです。勉強とはできないをできるに変えることです。最初にすべきなのは自分のできないところを見つけること。でも、もし何かを見てから解いたらできないところが見つかりません。見た直後のタイミングは覚えているので、本当は×になるはずの問題が○になってしまうんですね。

ですので、問題集を解く際は、何も見ずに解くようにしてください。そうすれば、自分のできないところが見つかります。

×の問題を自分ひとりで解けるようにする

×になった問題が、今のままではできないところ。この×を○に変えれば、その分だけ成長して点数につながります。

×になった問題は間違い直しをして、最終的に自分ひとりの力で解けるようにしてください。間違い直しのやり方については、こちらに詳しくまとめてあります。

【中2】冬休みの勉強法

中2の冬休みには何をすべきでしょうか?

基本的には中1と同じです。英語と数学を中心に復習を進めていってください。

ただ、中1にくらべると復習すべき範囲が広くなっています。その分だけ絞り込む意識が大切になってきます。本当は全部復習できたら言うことないのですが、詰め込み過ぎて計画倒れになるのが一番怖いところ。優先度の高いものから復習を進めていきましょう。

具体的にどの単元を復習すべき?優先度を判断する方法

一番良い方法はこれまで習った範囲の問題集をテスト形式で解いていくことなのですが、それだと時間がかかりすぎてしまいます。

できないところを発見するだけでは成績が伸びません。何度もしつこく繰り返しますが、できないところをできるに変えて初めて点数が伸びます。できないところを発見するだけで冬休みを終えるなんてことがあってはいけません。

というわけで、優先度はある程度サクッと判断してください。一つの基準として定期テストの点数を使ってみるのも一つの手です。

  • 定期テストで点数が悪かった単元ワースト3
  • 特に60点を切っている単元

あたりを中心に復習を進めてみてください。

冬休みの勉強の進め方・実践例

基本の流れは中1と同じです。詳細はそちらを参照してください。

  1. 使う問題集を決める
  2. 何も見ずに解く
  3. ×の問題を自分ひとりで解けるようにする

【中3】冬休みの勉強法

中3の冬休み。いよいよ受験まであと少し。受験勉強の真っ最中でしょうか。

この時期に何をするべきか?というと、人それぞれです。受験が控えているので、中1中2の冬休みと違って、英数にこだわる必要はありません。受験で点数を高めるために、やるべきことに優先順位を付けて取り組まなければなりません。

優先順位は、冬休みまでにどのように勉強を進めてきたのか?によって変わってきます。

次のどれに当てはまりますか?

  • 苦手範囲が分かっていない
  • 苦手範囲は分かっているけど、基礎から復習できていない
  • 苦手範囲は分かっていて、基礎の復習は一通り終わっている

いずれか自分に近いものを選んで、次のように勉強を進めていきましょう。

もし苦手範囲が分かっていないなら…

まずは自分が苦手な範囲を見つけるところからスタートしてください。

勉強はできないをできるに変えることなので、まず最初に自分のできないところが見つかっていないと、どうすることもできないからです。実力テストや模試の結果を見て自分がどこができないのかをチェックしましょう。

ただ、苦手といっても「少し苦手」くらいがちょうど良いかもしれません。「少し苦手」くらいの範囲を見つけてください。

夏休みならまだ時間的な余裕がありますが、今はもう冬休み。ある程度絞り込んでいかなければいけない時期です。

例えば、英数は積み上げ科目と言われますが、1年生の最初から基礎をやり直さないといけないぐらい苦手なのであれば、おそらく入試までに時間が足りません。それなら他の科目や単元に時間を使った方が入試での点数は伸びます。

めちゃくちゃ苦手な範囲だと、基礎を復習するだけでタイムオーバーになってしまうからです。それならば、少し苦手くらいの範囲を復習した方が結果的に点数が伸びます。

これは判断が難しいですが、一つの目安として「少し復習すれば思い出せそう」と感じる範囲を、模試や実力テストの解答用紙を見ながら、見つけ出してみてください。

もし苦手範囲が分かっているけど、基礎から復習できていないなら…

少し苦手な範囲が見つかったら、次は基礎の復習をしましょう。入試問題は応用レベルの問題が増えるので、基礎が固まっていないとなかなか点数が伸びません。まずは基礎固めです。

入試においては定期テストレベルが基礎になります。定期テストの勉強をするつもりでその単元を仕上げていきましょう。学校のワークや市販の問題集など、すでに持っている問題集で構いません。

もし持っていない方は、このような3年間の基礎の復習ができる問題集を使って復習を進めましょう。

改訂版 中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる本

苦手範囲は分かっていて、基礎の復習は一通り終わっているなら…

もう苦手範囲も分かっていて、基礎の復習も進めてきましたよ、という方。あと一歩です。今は模試などで点数が取れていなくても、あと一歩詰めれば一気に伸びます。ここまでよく頑張ってきました。その努力をカタチにしていきましょう。

入試問題の過去問に取りかかってください。過去問ばかりが載っている問題集でも構いません。私立入試まで約1ヶ月。本番のつもりで過去問を解いてみましょう。

過去問を解いたら最初はボコボコにされるかもしれません。大体みんなそういうものです。でも、この入試問題の間違い直しを丁寧に進めてください。入試問題レベルになると、ちょっとやそっとでは理解できない問題もあると思います。その問題をそのままにしないでください。

人に聞いたり、自分で調べたりして、自分でなぜその答えになるのかを説明できるレベルまで理解を深めましょう。ここまでしっかりと詰められるかどうかが、結果を分けます。最終的に、自分ひとりで解ける状態にすれば、本番でも得点できるだけの得点力が手に入っています。

冬休みの勉強計画の立て方

冬休みの勉強計画を立てる際には、次の3つのポイントを意識してください。

  1. 詰め込み過ぎない
  2. 3日ごとに〆切をつくる
  3. やるべきことを具体的にする

詰め込み過ぎない

この記事の最初にもお伝えしましたが、冬休みはあまりハードルを上げすぎないようにしましょう。受験生の方はそれどころじゃないかもしれませんが、それでもハードルを上げすぎて良いことはありません。

ハードルを上げてその目標が達成できないと「なんでできないんだろう」と自分で自分を責めてしまいますよね。それは結果的に自分で自分のやる気を下げてします。

あまり詰め込みすぎた目標を立てないようにしてください。

3日ごとに〆切をつくる

テスト勉強を本当はもっと早く取りかかればいいのに、1週間前になってようやく火がついたなんて経験はありませんか?

これは〆切の力です。人は〆切を前にすると、自然にやる気が出てくる生き物です。僕のように、夏休みの宿題は最後に一気にやるタイプの方はよく分かると思います。

〆切を細かく3日ごとに設定していれば、その〆切に向かってやる気が出てきます。とはいえ、〆切を破ってもいいと分かっていたら、なかなか守れないもの。親子で協力して、〆切を破ったら○○といったルールを決めてみてください。〆切を守らないといけない理由を作ることで、〆切が機能し始めます。

やるべきことを具体的にする

人は何をやるのかが具体的になっていないと、やる気が出ません。

  • 英語の勉強を頑張る
  • 数学の問題数をやる

など、やるべきことが曖昧になっていませんか?

もっと具体的にしましょう。オススメは問題集のページを決めること。

英語の教科書ワーク中1p24-38

のように、ページ数まで具体的に決めてください。ゴールがハッキリ見えると、そこに向けて行動できるようになります。

以上、3つのポイントを押さえながら、冬休みの勉強計画を立ててみてくださいね。勉強計画の立て方については、こちらの記事も参考になると思います。

ダラダラしないための冬休みの過ごし方

冬休み、ダラダラしたい人はどんどんしてください。

そもそも時間の使い方なんて自由です!別に冬休みの過ごし方なんて誰かに習うものでもないし、好きにすればいいんですよ。

ただ、勉強を頑張りたいという気持ちがあるなら、ダラダラ過ごしていては、自分の目標が遠のいてしまいますよ。もし勉強を頑張りたいと思っているなら、いくつかの工夫をして、意味ある時間を過ごせるようにしましょう。

もともと人間の脳はなまけものなので、行動するためには脳を攻略した対策を取らないといけないんですね。あれこれ説明していると長くなるので、今回はサクッと使えるポイントだけまとめておきます。

ダラダラせずに、やるべきことをやりたい!という方は、次の2つの工夫をしてみてください。これだけでダラダラする可能性はずいぶん下がります。

  1. スマホ&勉強開始時刻についてのルールを決めておく
  2. ルールを守れたかどうかをカレンダーに○×で記録する

スマホ&勉強開始時刻についてのルールを決める

スマホがあるとつい触ってしまうと思います。ソファでゴロゴロしながらスマホを触っているうちに、勉強にとりかかるタイミングを失ってしまいますよね。

こうならないために、スマホと勉強時間についてルールを決めておきましょう。

まず次の3つを整理してください。

  • 何時から勉強を開始する?
  • そのとき、スマホはどうする?
  • このルールの有効期限は?

勉強開始時刻を決める

勉強を開始する時間を決めるのは、習慣にしてしまえば、スムーズに勉強にとりかかりやすくなるためです。学校の時間割と同じ感覚ですね。部活やその他の予定で例外も出てくると思いますが、何もない日は基本的にこの時間から勉強する、と決めてみてください。

スマホについてのルールを決める

スマホをつい触ってしまうのは、スマホを見えるところや自分の手元に置いているからです。そうならないために、自分の目の届かないところに隠してしまいましょう。すぐに触れないようにするのがポイントです。リビングの○○に置いておくとか、すぐに手の届かないところしてください。親に預けるといった方法もアリですね。

ルールの有効期限を決める

ルールの有効期限については、冬休みの終了日でイイと思います。それが長いと感じるなら1週間など、自分で期限を決めてみてください。1週間やってみて、自分で「イイ感じ」だと思えば、また次の1週間を延長すればいいのです。

こうして上の3つを整理したら、文章にしてカベなど見えるところに貼っておきましょう。

○○(自分の名前)は、○時になったら勉強をスタートします。そのときスマホは事前に○○に置いて手が届かないようにします。このルールは○月○日まで有効です。

こんな感じで文章にしてみてください。

こうして事前にルールを決めておけば、人間の脳は自然に反応して、行動しやすくなります。こうした脳を攻略した工夫をすればダラダラせずにやるべきことに取りかかれます。

ルールを守れたかどうかをカレンダーに○×で記録する

さらにもうひとつ工夫を重ねることで、勉強を習慣化しやすくなります。何をするか?というと、上で決めたルールを守れたかどうかを記録してください。

ただそれだけでOKです。カレンダーに○×を書くだけで構いません。守れたら○、守れなかったら×。たったこれだけですが、何もしないよりもルールを守ろうという意識が強くなります。

毎日○が続くと嬉しくなりますし、自分が努力している様子が見える化して、自分の成長も感じやすくなります。これがやる気アップにもつながるので、ぜひ取り入れてみてください。

まとめ

中学生の冬休みの勉強について、最後にもう一度ポイントだけまとめておきます。

冬休みの勉強を進める上で、よくある失敗は「張り切りすぎて結局途中でうまくいかなくなる」というものです。

これを回避するために、

  • 最低ラインの目標を立てる
  • ダラダラしないための環境・ルールをつくる

という2つの戦略を軸にしながら勉強を進めていってください。

冬休みにやるべき内容については、中1・中2の方は、英数の復習をオススメします。

中3の方は、受験勉強の進み具合によってやるべきことが変わります。まずは自分が少し苦手としている範囲を見つけてください。見つかったら、その範囲の基礎をまず固めましょう。それが終わったら最後の仕上げとして入試問題の過去問など、応用レベルを仕上げていってください。

冬休みの計画を立てる際のポイントは、

  • 詰め込み過ぎない
  • 3日ごとに〆切をつくる
  • やるべきことを具体的にする

この3つを守ってください。

さらに、冬休みにダラダラしないための環境・ルール作りとして、

  • 何時から勉強を開始する?
  • そのとき、スマホはどうする?
  • このルールの有効期限は?

この3つについて事前に整理し、ルールを文章にしておきましょう。

こうして工夫を積み重ねていけば、充実した冬休みを過ごせると思います。点数を伸ばすためには、日々小さな成長を積み重ねていくしかありません。

この冬休みが、後からふり返って意味のある時間だと思えるような日々になるとイイですね。