実力テストって範囲が広いので、どうやって勉強したら良いか迷ってしまいますよね。ただがむしゃらに勉強しても、実力テストでは点数が取れません。
でも、実力テストの2つの特徴をおさえてから対策を取れば、やればやった分だけ点数が上がります。
この記事では、実力テストで点数をアップする勉強方法について解説します。
頑張った分だけ点数につなげて、テスト後にドヤ顔しまくってください。
なぜ実力テストでは点数が取れないのか?
まずは実力テストの2つの特徴を知っておいてください。
これが実力テストで点数が取れない原因でもあります。
原因1:テスト範囲が広いから
今さら言うまでもありませんね。
実力テストの範囲は、ほとんどの場合「これまで習ったところ全部」になります。
毎回の定期テストでも仕上げるのが大変ですよね?
それが、これまで習ったところ全部が範囲です。想像するだけで大変ですよね。忘れているところも当然出てきますし、新しく勉強したことも忘れていきます。ある意味、点数が取れなくて当たり前なのです。
原因2:基礎問題が少ないから
ただでさえテスト範囲が広いのに、問題のレベルまで上がります。
定期テストの問題は、6〜8割が基礎レベルなんですね。一方で実力テストの問題は、6〜8割が応用レベルになります。
基礎レベルを固めるだけで定期テストでは点数が取れますが、さらに一歩進んだ応用レベルまでできるようにならないと、なかなか実力テストでは点数が取れません。
難しくなる分だけ、点数も取れなくて当然です。
実力テストで点数を取るための考え方
実力テストで点数が取れない理由はもう分かりましたか?
この理由をよく理解した上で、実力テスト対策の戦略を立てていきましょう。
具体的な手順を説明する前に、まずは基本となる考え方を3つのポイントにまとめておきます。
- 捨てる(絞る)
- 基礎だけサラッとはNG
- 自分ひとりで解けるようになるまでやる
思い切って捨てる
ハッキリ言って、実力テスト範囲すべてを復習することなんてできません。
定期テスト何回分になりますか?仮に今、中3の11月だとしましょう。13回分が範囲ですよね?
そんなの無理です。遠慮無く捨てていいですよ!思い切ってやるべき範囲を絞り込んでください。捨てる範囲はズバッと捨てる。ここで思い切れるかどうかが勝負を分けます。
基礎だけサラッと…実力テスト対策としてNG
「テスト範囲が広いので基礎だけサラッと復習します」
これだと点数が取れません。
なぜか分かりますよね?実力テストでは、基礎問題が少ないからです。応用問題に対応できるように勉強を進めておかなければなりません。
広く浅く勉強するよりも、勉強する範囲を絞って、深く勉強した方が得点につながります。
自分ひとりで解けるようになるまでやる
実力テストに限らず、テスト勉強全般において言えることですが、勉強をするときには自分ひとりで解けるように仕上げましょう。
実力テストの勉強は、応用レベルの問題を解けるようにならないといけません。
とはいえ、応用問題は少し難しいですよね?このとき、答えや解説を見ながら解くことがあると思います。
答えや解説を見ながら解いたときは、たとえ正解できたとしても、自分にOKを出してはいけません。実力テスト本番では自分ひとりで解く必要があります。
答えや解説を見ながら解いたのならば、もう一度自分の力で解けるかどうかチェックしてみてください。何も見ずに解けたら自分にOKを出してあげてください。
実力テスト勉強の手順・5ステップ
実力テスト勉強の基本となる3つのポイントはもう理解しましたか?
では実際に実力テストの仕方を解説しますね。
手順は5ステップです。
- 勉強する範囲を決める
- 使う問題集を決める
- 問題集の範囲をページ数まで確定させる
- テスト形式で自分のできないところを見つける
- 自分ひとりで応用レベルまで解けるようにする
手順1:勉強する範囲を決める
まずは実力テストに向けて勉強する範囲を決めましょう。
基本となる考え方でもお伝えしたように、あれこれ手を出さずに、勇気を持って捨ててください。広く浅くよりも、狭く深くの方が得点につながります。
勉強する範囲を決める基準については、正解はありません。どっちみち入試に向けて勉強する範囲ですし、どこを勉強しても正しい勉強の仕方をしていれば、点数は伸びていきます。
ただ、今回の実力テストの点数を伸ばしたいなら、次のような範囲は捨てましょう。
基礎問題を解いてみて、半分以上間違えそうな範囲
例えば、
- 数学の証明が苦手…。合同条件も言えるかどうか怪しい…。
- 明治維新のあたりが全然覚えられていない…。
- 理科のイオン式のところがよく分からない…。そもそもイオン式もうろ覚えかも…。
など、基礎レベルの問題を解いても、半分以上×になりそうな予感がする範囲ってありますよね?
こうした範囲は、今回の実力テストで点数を伸ばしたいなら捨てるべきです。あくまでも”今回の”です。
実力テストでは応用レベルの問題が出てくるので、基礎からやり直す必要がある範囲は、仕上げるまでに時間がかかります。
もちろん入試までには何とかしないといけないのですが、ひとまずそれは別問題。もし今が実力テスト1~2週間前であれば、仕上げるまでの時間がないので、そこは捨ててしまいましょう。
かわりに、基礎レベルがある程度身についていると感じる範囲に絞って勉強を進めることをオススメします。
手順2:使う問題集を決める
勉強する範囲をある程度確定させたら、次は実力テスト勉強で使う問題集を決めましょう。
応用レベルの問題が載っていれば、どんな問題集でもかまいません。
自分の好きなものを選んでください。
特にこだわりがなければ、私からは『教科書ワーク』『教科書トレーニング』をオススメしておきます。
この2つは、
ステージ1→ステージ2→ステージ3
のように、基礎から応用までステップアップ形式で学べる問題集になっています。
基礎をしっかり固めてから、応用レベルの問題を解く練習ができるので、スムーズに勉強を進められると思います。
手順3:問題集の範囲をページ数まで確定させる
実力テスト対策に使用する問題集を選んだら、次はページ数を確定させましょう。
例えば、
教科書ワーク理科中2のp2-27
教科書ワーク社会地理p50-66
のように、どの問題集の何ページから何ページまでやるのか、紙に書き出してみてください。
なぜこれをするのか?というと、全体でどのくらいの勉強量になるのかを自分で把握するためです。
ゴール地点を知っておかないと、自分の勉強ペースを計算できませんよね。
僕が高校時代、部活で山道を12キロ走るトレーニングがありました。年に1回だけ。冬の走り込みの時期です。でも、もし2時間を切れなかったら、もう一度走らないといけない地獄ルールがありました。
1年生の冬、初めてその12キロの山道を走る練習をしたとき、僕は12キロがどんなものか想像できませんでした。山道だし、ゆっくり走らないと体力が持たないかもな…。と思ったのが間違いでした。タイムは2時間2分。
最初にゆっくり走ったせいで、最後の全力ダッシュも実らず。笑めでたくもう一度走らされることになった思い出があります。僕のようにならないように、ゴール地点を最初に知っておいてください。
そしてペース配分を考えながら、実力テストの勉強を進めていきましょう。
そのためにも、まずは問題集の範囲を確定し、自分で把握しておきましょう。
手順4:テスト形式で自分のできないところを見つける
勉強する範囲が決まったら、あとはやることはシンプルです。
その範囲の中で、できない問題をできるようにするだけ。そもそも勉強とは「できない」を「できる」に変えることですから、基本に忠実に勉強を進めるだけです。
まずは自分で「できない」ところを見つけましょう。やり方は簡単。テスト形式で問題集を解いてみてください。
事前に教科書を見て公式を確認したり、解説を読んで少し覚えてから解いてはいけません。何も見ずに、いきなりテストのつもりで解いてください。そうすれば、自分のできないところは簡単に見つかります。
手順5:自分ひとりで解けるようにする
自分ひとりで解けないところが見つかったら、あとは自分ひとりで解けるようにするだけですね。暗記すれば解ける問題は、何度も繰り返し復習して覚えます。
理解しなければ解けない問題は、解説を読んだり、ネットや参考書で調べたり、先生や友だちに聞いたりして、理解を深めましょう。
その上で、最終的に自分ひとりで解けるようになるまで繰り返し解いてください。自分ひとりで正解にたどり着けるようになっていれば、そこで初めて自分にOKを出してください。
ここまで仕上げれば、実力テストで点数が取れるようになっています。
実力テストにまつわるよくある質問
ここでは実力テスト対策でよくいただく質問をまとめておきます。
定期テストと実力テスト、どっちを優先すべき?
定期テストを優先してください。理由は2つあります。
1つ目は、定期テストのが点数が上がりやすいからです。定期テストも実力テストもどちらも内申点に入りますよね?だからどちらも重要なのは間違いないのですが、点数の上がりやすさは定期テストに軍配が上がります。同じ労力をかけるなら、点数が上がりやすい方を選んでください。
2つ目は、定期テストの範囲は次回以降の実力テストに出るからです。
今回定期テストの範囲だったとしても、次回以降になれば実力テストに出てきます。今回の定期テストの勉強をおそろかにすれば、次回の実力テストで「できない」範囲が増えるだけです。非効率なのでやめましょう。
英検の勉強とどっちを優先すべき?
英検を優先してください。
そもそも論になりますが、実力テストは簡単に点数が上がるものではありません。受験勉強をコツコツ進めていく中で、少しずつ点数が上がってくるものです。あくまでも、受験勉強の進み具合をチェックするためのテスト、今の自分の実力をチェックするためのテストぐらいに思っておくのがベストです。
それよりも、もし英検を受験すると決めたのならば、英検合格に向けて時間を割いた方が良いと思います。
実力テストの点数が悪い、どうすればいいですか?
実力テストの点数は、定期テストよりも下がることは間違いありません。
ひとつの目安として、定期テストの5科目合計から70点ダウン以内に押さえられているかをチェックしてみてください。
例えば、定期テストでいつも350点を取っているなら、実力テストでは280点以上を取れていますか?
なぜ70点なのか?というと、実力テストの点数は、普段の定期テストから5科目平均で約70点下がるからです。
多くの学校では、実力テストの平均点は230〜250点あたりになりますが、定期テストだと平均点は300点〜320点あたりになります。
70点以上下がっているということは、実力テストレベルの問題への得点力が不足していると言えます。
応用レベルに対応できるように、勉強の仕方を変える必要がありそうです。
勉強する時間を生み出すには?
中3の2学期ってホント忙しいですよね。学校行事や模試、実力テスト、定期テストなど盛りだくさんです。時間を生み出す工夫ができているかどうかは、あなたの成長を決めます。
時間が無いとはいえ、ムダに過ごしている時間がきっとあります。
勉強にとりかかるまでについダラダラしてしまったり、スマホに夢中になってしまったりと、そうした小さなムダを省いていくしかありません。勉強に集中するための工夫については、こちらにまとめてありますので参考にしてみてください。
実力テストが返ってきたら何をすべき?
実力テストが返ってきたら、主に2つのことをしてください。
1つ目は、間違い直しをしましょう。×になった問題を自分ひとりで解けるようにすれば、その分だけ成長します。それが入試や次の実力テストでの得点力に繋がります。
2つ目は、自分が勉強した範囲が取れているかどうか、をチェックしてください。もし勉強した範囲が点数につながっていたら、その勉強の仕方でOKだと判断できます。反対に、もし勉強した範囲が出たのに点数につながっていなかったとすれば、それは勉強の仕方を変える必要があるかもしれません。もしそんな範囲が見つかったら、「自分はどんな勉強の仕方をしたら、この問題を正解できただろうか?」と問い直してみてください。
勉強の仕方が悪いとやっても伸びなくなってしまうので、心配な方はこちらで自分の勉強の仕方をチェックしてみてください。
まとめ
実力テストの勉強の仕方について、最後にポイントだけまとめておきます。
実力テストは、範囲が広い&応用問題が多いことによって、戦略的に勉強を進めなければ点数が取れません。
ではどのような戦略を立てるのか?というと、次の3つを守って勉強を進めてみてください。
- 捨てる(絞る)
- 基礎だけサラッとはNG
- 自分ひとりで解けるようになるまでやる
この3つを守った上で、実際に実力テストの勉強を進める際は、次のような手順で実行しましょう。
- 勉強する範囲を決める
- 使う問題集を決める
- 問題集の範囲をページ数まで確定させる
- テスト形式で自分のできないところを見つける
- 自分ひとりで応用レベルまで解けるようにする
こうして勉強を進めて、最終的に応用レベルの問題が自分ひとりで解けるようになれば、実力テストで点数が取れるようになっています。
正しいやり方で勉強を進めれば、頑張った分だけ点数は伸びていくものです。自分の成長をしっかりと見つめながら、勉強を進めていってください。
なお、点数が上がる定期テストの勉強法についてはこちらにまとめてあるので、よければ参考にしてみてください。