こんにちは、中学生専門・伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
これまで900人以上の中学生を指導してきましたが、勉強を教えるのってどうしたらうまくなるんだろう??って常に試行錯誤してしてます。
特に、わたしが専門としている中学生はほんと繊細というか難しい面もありますし、教える側であるわたしも日々勉強って感じがしますね。
特に、勉強が苦手なお子さんほど指導力が問われます。
つまずくのには何かしらの原因があるわけで、このあたりを考慮せずに大人の感覚で指導すると100%失敗します。
子供に勉強を教えるコツには色々ありますが、その中でも最高レベルに大事な3つのコツがありまして。
はっきり言って、教える側がこれができたら8割の問題は解決すると思っています。
もうお互いにイライラすることもなくなります。
というわけで、今回は勉強が苦手な子供に勉強を教えるときに、最高に大事な3つのコツお伝えします。
目次
勉強が苦手なお子さんはゴールがどこか分かっていない
問題には必ず「ハテナ」があります。
この問題は「何を聞いているのか?」を正確に読み取らないといけませんよね。
そんなの当たり前と思うかもしれませんが、それが勉強が苦手なお子さんにとっては当たり前ではないんです。
勉強が苦手なお子さんは何を聞かれているのかを明確にしないまま、問題を解き始めてしまうことがよくあります。
ゴールを把握しないまま出発するので、大人から見ると「どこ向かってるの!?」と思うような解き方をしたり、ちんぷんかんぷんな答えを出してくるわけです。
そういうときは「ファンタジスタだね( `・ω・´)ノ」ぐらいに軽めに受け止めてあげてください。
このとき、子供が的外れな答えを出してくるのを見て、ほとんどの大人が、
「よく問題を読みなさい!」
って言っちゃうんですが、この言葉は慎重に使わないといけません。
というのも、よく読んでる場合があるからです。
よく読んでいても「何を聞かれているか」把握できないケースがあるんです。経験上、勉強が苦手な子ほど「国語力」に課題があって、よく読んでいるけど最終的に何を聞かれているか読み取れない。
こうした子供に対して「よく読みなさい」は危険です、やる気を奪うだけなので。
じゃあ、どうしたらいいのでしょうか?
ポイント1:ゴールを自分の言葉で言わせる
それは「どんなゴール向かって解いているのか?」を自分の言葉で言わせることです。
具体的には、問題を解き始める前に「この問題って何を聞いてる?」って一声かけてあげるだけ。
そうすると子供の中でゴールが明確になります。
ボウリングで例えると、先頭のピンを目指して投げたらいいんだなと分かるので、隣のレーンに向かって投げることがなくなります。
お互いにイライラせずに済みますね。
ポイント2:ゴールまでの道順を確認する
子供がゴールを分かっても、まだ安心してはいけません。
ゴールが見えても、そのゴールに向かうために、何が必要なのか?が分かっていないことも。
このままでは明後日の方向に歩き出してしまいます。
まずはゴールまでの道順を確認してみましょう。
手順はゴールの確認と同様です。
どうやってゴールまでたどり着くのか、手順を自分の言葉で説明してもらってください。
ポイント3:現在地を確認する
手順が言えたからといって、まだ安心してはいけません。
実際に手を動かして解いているうちに「何を解いているかわからなくなった・・」となりがちです。
例えば、円すいの「体積」を求める問題をやっていると、途中で円すいの「表面積」を求めていたりします。
ちなみに、本人に悪気はありません。
そういうときは、「魔法使いだね( `・ω・´)ノ」ぐらいに軽く受け止めてあげてください。
こうしたケースの対処法としては、
- どんなゴール向かって解いているのか?《ゴールの確認》
- 解くために何が必要か?《道順の確認》
をもう一度確認してあげてください。
その上で、
- そのゴールにたどり着くために、次は何をする必要があるのか?《現在地の確認》
を確認します。
迷子になったら、その都度確認してあげてください。
こんな感じです。
「この問題って何を聞かれてるんやったっけ??」《ゴールの確認》
「そうそう、○○やんな!」
「じゃあ○○を出すためには、何が分かったら答え出ると思う?」《道順の確認》
「そーそー!▲▲と◆◆と★★の3つやんな!天才やな!」
「じゃあ今は何を出したらいいかな?」《現在地の確認》
「おっけー!じゃあ▲▲から出してみよっか!」
こうやって常に「ゴール」「道順」「現在地」を確認してあげてください。
ボウリングで例えると、先頭ピンを確認した後で、さらにガター止めの「バンパー」を出してあげるようなイメージです。
気づいたらどんどん横道に逸れていってドボンしてしまうので、そうならないように細かく軌道修正してあげてください。
以上の3つが、お子さんに勉強を教えるときに大切なポイントです。
- ゴールの確認
- 道順の確認
- 現在地の確認
この3つに注意するだけで、かなりスムーズに進むと思いますよ!!

「当たり前」という感覚が大事なものを見落とす
ちなみに、この3つは勉強を教える側から見えにくいポイントなんです。
問題を解くときに「ゴール」と「道順」と「現在地」を確認するのは当たり前なんですが、教える側が当たり前のようにできることほど見落としやすいです。
人の車に乗せてもらって自宅まで送ってもらうとき、こんな経験ありませんか?
あなた「あ、ここ右!!」
運転手「えー!(急ブレーキ)」
あなた「あ、今の左やった!」
運転手「もっと早く言って(T_T)」
みたいな。
「自分にとって当たり前なことほど相手は分かっていない」と思った方がいいのです。

まとめ
基本的に、伝わらない原因は「教える側」と「教わる側」には知識レベルに差があることです。
この差に目を向けましょう。
これが教える側にとってのスタート地点になります。
さらに、知識レベルの差によって一番見えなくなるのは、教える側が一番当たり前だと思っている領域です。
「この問題では何を聞かれているのか?」
「聞かれていることに答えるためには、何が必要か?」
「次に何を求める必要があるのか?」
これらは、問題を解くときに、教える側からすれば当たり前のこと。
でも、お子さんにはこの思考回路が見えていないから、問題が解けないんです。
そこを叱らずに、粘り強く道案内してあげましょう。次第にその思考回路が定着してきます。
ここまで連れて行ってあげると、だいぶできるようになりますよ!
正しい手順で勉強を進めれば、必ずお子さんは成長します。
諦めずに粘り強くいきましょう!
久松


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