中学生
生徒さんからは、そういった悩みをよく聞きます。
中学生
これは発想として、かなり正しいです。「集中するぞ!」とか「やる気出すぞ!」といった気持ちだけではなかなかうまくいきません。勉強に集中するためには、環境を変えなければなりません。
じゃあ、どんなところで勉強するのが良いのでしょうか?
今回は「勉強する時はどこで勉強するべきか?」といった勉強場所を選ぶ際のポイントについてお伝えします。中学生が近くで勉強できる場所を探す際にも役立つ知識なので、ぜひ覚えておいてください。
勉強場所を選ぶための3つのチェックポイント
勉強場所を選ぶときは、次の3つのチェックポイントを大切にしてください。
- 集中力が続く勉強場所かどうか?
- やる気が続く勉強場所か?
- 「分からない」をすぐに解消できる勉強場所かどうか?
この3点が勉強の効率アップのために欠かせません。
ひとつずつ見ていきます。
チェックポイント1:集中力が続く勉強場所かどうか?
よく生徒さんに、
2時間で20覚えるよりも、1時間で20覚えたヤツのほうがえらい。
1時間で20覚えて、残った1時間でテレビでもゲームでも好きなことしたほうが楽しいでしょ?
そっちのほうが長い目で見たら、やる気も続くよ。
という話をします。
つまり、できるだけ短い時間で、できるだけたくさん覚えられるのが正しい勉強の仕方ということです。そのためには「集中力」が欠かせません。わざわざ言うまでもありませんが、集中力は勉強の成果に大きく影響しますよね。
じゃあ集中力が続く場所ってどんなところでしょうか?
勉強の集中力が切れない場所とは?
現代人の集中力は金魚と同じぐらいといわれています。金魚の集中力は8秒ほどらしいのですが、現代人も平均8秒ほどしか集中できないそう。びっくりですよね!
なぜ現代人は8秒しか集中力が続かないのか?ひと言で言うと、誘惑が多いから。
- ポケットからスマホの通知が鳴る
- リビングに行けばおもしろそうなテレビがついている
- そのテレビの下にはゲームが顔をのぞかせている
中学生
誘惑に囲まれていると、なかなか集中力は出ません。であれば、集中力を続けるためには、誘惑をできるだけ遠ざければいいんですね。
とにかく勉強のジャマが入らない場所を選ぶ。特に、人は目と耳から入ってくる情報が多いので、この「音」と「目で見た映像」に注意しましょう。
例えば、家で勉強していて、兄弟の声が気になる場合は家で勉強しないことをオススメします。リビング学習がもてはやされていますが、リビングでやるのが良いというわけではありません。リビングでテレビを付けながら、兄弟がわちゃわちゃしている中で勉強するのは、どちらも注意が逸れるので良くありません。
耳と目から入ってくる情報をなるべく遮断して、注意が逸れないような環境で勉強するようにしましょう。
チェックポイント2:勉強のやる気が続く場所かどうか?
やる気を引き出すための工夫はたくさんありますが、その中のひとつに、
「やる気が高い人に囲まれて勉強する」
という方法があります。
これは「ピアプレッシャー」と呼ばれていて、簡単に言うと、人間の「やる気」や「効率の良さ」は周囲の人の影響を受けやすいというものです。
勉強で言えば、勉強のやる気や効率は、一緒に勉強している人の影響を受けやすいってことです。
同じ場所で勉強している人が、(知らない人であっても)一心不乱に猛烈に勉強していたら、自分もなんかやる気が出た経験ってありませんか?
反対に、周りで勉強している人が、スマホを触っていたら、自分もスマホを取り出して勉強を中断したことってありませんか?
良くも悪くも、人は周囲の影響を受けやすい。だからこそ、やる気の高い人に囲まれて勉強するようすれば、良い影響を受けることができる。できるだけやる気に溢れた人と同じ場所で勉強するようにしてみてください。
チェックポイント3:分からないをその場ですぐに解消できる場所かどうか?
つづいて3つ目のチェックポイント。
その前に、一つだけ。勉強するって一体どういうことでしょうか?これ、ものすごく重要なポイントです。これを知らないと勉強の効率はガクンと下がります。
答えを言いますね。
勉強とは「できない」を「できる」に変えること。もう少し具体的に言うと、問題集の「×」を「○」に変えることだと思ってください。
大事なことなのでもう一度言います。
問題集を解くことが勉強じゃなくて、×を○に変えることが勉強です。
×が○に変わらなければ、それは勉強ではありません。
つまり、解けない問題が出てきたら、「自分ひとりで解ける」ようにしなければならないんです。でも、実際は「自分ひとりで○に変えられない」から×になっているんですよね?
こんな時、あなたはどうしますか?
中学生
まず困りますよね。その後、どうしますか?
中学生
これは半分正解で、半分不正解です。
「あとで誰かに聞こう!」と思っても、実際は聞かないことの方が多くないですか?
あとで誰かに聞くこと自体は悪くないのですが、思ってもできないのが人間です。だからこそ、できるだけ「その場で、すぐに」分からないを解決できる方が良いのです。
つまり、勉強するときはできるだけ「その場ですぐに」分からない問題を解決できる場所で勉強しましょう。
例えば、
- 学校に残って勉強して、分からないところは先生に聞く
- 塾の自習室で勉強して、分からないところは先生に聞く
- 友だちと一緒に図書館で勉強する
などです。
あとで「分からないところは聞こう」と思っても、後回しにしているうちに忘れてしまうケースのが多いので、できるだけその場で分からない問題を解決できる場所で勉強しましょう。
まとめ
「どこで勉強したらいいのか」問題についてまとめます。
- 集中力が続く静かな勉強場所であること
- 周りに勉強を頑張っている人がいて、やる気が続きやすい環境であること
- 分からないをすぐに解消できる勉強場所であること
この3つに当てはまる場所がベストです。
塾に通っている人は、塾の自習室ならこの3つが揃っていると思います。分からないところは先生に聞けるし、周りに頑張っている人もいるし、静かな環境でもあります。
もちろん、上記のポイントさえ押さえておけば他の場所でも構いません。なかなか3拍子が揃っている勉強場所もないと思いますが、1つでも2つでも揃っていれば勉強効率は上がるので、身近な場所で探してみてください。
参考になれば幸いです!
久松