こんにちは、中学生専門・伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
今回は英語の勉強法シリーズ第3弾、中3英語の勉強法について。
今回も英語につまずいてしまった中学生の参考になるような勉強の仕方をお伝えしていきます。
中3になると受験勉強も入ってきて、どうやって勉強したらいいのか余計に分からなくなってきますが、やるべきことはシンプルです。
平均点以下でどうやって英語を勉強したらいいか分からない、という中学生の親御さんにはきっとお役に立てるかと思います!
中3から英語につまずく中学生は意外にも少ない!
中3になるとより複雑な文法事項を勉強することになります。
どのくらいの中学生が、中3から英語につまずくと思いますか??
ぼくも初めて見た時は驚いたのですが、意外にも中3から英語につまずく中学生は少ないのです。
このグラフを見てください。
(引用:「中高生の英語学習に関する実態調査2014」ベネッセ教育総合研究所)
中2までに英語に苦手意識を感じている子は3人に2人ぐらいの割合でいます。
一方で、中3になって英語に苦手意識を感じている子10人に1人ぐらいの割合です。
意外ですよね。
これが何を意味するかというと、英語が苦手になる原因は中1・2の内容にあるということです。
中3で習うことは中2で習うことの延長にある?
中3で習う主な文法事項としては、
- 受動態
- 完了形
- 関係代名詞
- 間接疑問文
- SVOC
なんですが、よく考えてみたら中2までに習うことによく似ています。
中3で習う文法事項 | 中1・2で習う似ている文法事項 | 似ているポイント |
受動態 | 進行形・過去形 | 動詞のカタチが変わる |
完了形 | 進行形・過去形 | 動詞のカタチが変わる |
関係代名詞 | 不定詞・動名詞 | 一文の中に2つ動詞がある |
間接疑問文 | 不定詞 | カタチ(to+動詞の原形) |
SVOC | SVOO | OとCが違うだけ |
厳密には違うところがいっぱいありますが、それはあくまでもきちんと文法的に考えたときの話。
見た感じの雰囲気とかカタチが似ていたら、スムーズに入れるのかもしれません。
とにかくつまずいている子のための勉強法は、いかにスムーズに抵抗なく勉強に入っていけるかが重要です。
いきなり高い壁を越えさせようと思っても、なかなかそれは簡単なことではありません。まずは低いところから、本人の歩幅に合わせた階段を用意して一歩ずつ登ってもらうこと。
だからこそ、中3でつまずいたら中1・中2の内容に戻ってサポートしてあげることが大切なのです。
受験勉強と並行して過去2年分を取り返すのはけっこう厳しい
中3でのつまずきを解消するためには、中1・2の土台を固めなおす必要があります。
しかし、中3になるとどうしても受験勉強がついてまわります。
受験勉強を進めながら、中1・中2の内容を取り返そうと思ってもなかなか厳しいのが現実です。
両立させようと思うと、かなりの覚悟をもってバリバリ量をこなしていかなければなりません。
とはいえ、そんなことが英語が苦手な中学生にできるのか?というと、経験上ほぼムリです。
一旦苦手意識をもってしまったら、その教科に向かう気持ちは下がる一方。
やる気が出ないので、取り返すために必要な量が不足するのが現実です。
理想として「遅れているんだからたくさんやらないと!!」というのは正論なんですが、それでは現実を変えることができません。
ウソだろ!?受験勉強を捨てる!?
そこで、オススメなのは「受験勉強を捨てる」ということ。
ちょっとあおり気味なタイトルにしてますが、意味としてはあれもこれもしないということ。
つい受験となると、文法の復習もしながら、単語も覚えて、熟語も覚えて、決まり文句も覚えて、長文を読む練習をして、リスニングをして・・・なんてタスクが無限に出てきます。
これを手放すのです。
はっきり言って、あれもこれもやっても中途半端で終わります!!!
それよりも、経験上中1・2の基礎からしっかりと復習する方がよっぽど成果につながります。
少なくとも中1・2の内容が問われる問題には正解できるようになりますし、正解できた成功体験が次のやる気につながっていくんですよね。
結果的に、理想を求めるよりも何倍もの成果が得られて自然と受験にもつながってきます。
高校英語は中学英語にちょっと毛がはえたようなもの
あまり受験にこだわりすぎなくてもイイと思う理由は、もう一つあります。
それは高校英語の内容が、中学英語からちょっと背伸びしただけの内容だからです。
高校になると英文法をがっつりやることになりますが、結局は中1から習った文法をもう一度体系的に習うだけです。
長い目で見れば十分に追いつけますし、それなら「苦手意識」を取り除いてあげるようなアプローチを取った方がイイと思います。
しつこいようですが、中1・2内容にもどって復習をするのが大事ということです。
中1・2でのつまずきを解消するための勉強法はこちらです。
中1向け英語テスト勉強法!80点以上を取るための全手順! 鬼門はここ!中2英語でつまずいた場合の勉強法
まとめ
中3で英語につまずく根本的な原因は中1・2内容が身についていないことにあります。
中3のつまずき解消のための大原則は中1・2からやりなおすことです。
目の前の受験に焦りがちですが、理想を追い求めてもうまくいかないことの方が多いです。
捨てるべきところはスッパリ捨ててしまいましょう!
経験上、そっちのが理想に近づける可能性が高くなります!
苦手意識があるといつまでも勉強する気にならないので、長い目で見ても改善しません。
結局のところ、
- できるようにするためには実行が必要
- 実行の手前には「やればできる」という自信が必要
- 自信の手前には「できた!」という成功体験が必要
というステップを踏んで知識が身についていくわけです。
だからこそ、中3英語につまずいた場合は、まだ難易度が低い中1・2の内容から復習して「できた!」を実感させる。
本人の自信をつけるところからスタートする勉強の仕方をオススメします!
なお、ここまで英語に絞って話を進めてきましたが、点数が伸びない原因はさまざま。実際はいろんな要因が複雑に絡み合っています。
原因を突き止めるために、以下の記事も参考にしてみてください。