復習をした方が良いと分かっているけど、復習のやり方が分からず、つい先延ばししてしまいませんか?
なかなか学校や塾では復習の仕方やコツまで丁寧に教えてくれません。とはいえ、このままズルズル復習を先延ばししていくうちに、すぐ次のテストはやってきてしまいます。
というわけで、今回は「中学のテストの点数に直結する復習の仕方」について解説したいと思います。
復習の手順を4ステップに分けて解説しているので、誰でも迷わずに効率的な復習ができるはずです。日々の復習を充実させて、点数アップにつなげていきましょう。
なぜ復習するの?復習の3つのメリット
復習は大事だと言われますが、なぜ復習した方がいいのでしょうか?簡単にメリットをまとめておきます。
復習することによって得られるメリットは3つあります。
復習のメリット1:記憶に残りやすくなる
まず一つ目に言えることは、復習することによって記憶に残りやすくなるということです。
ものすごく当たり前のことですね。
人間の脳は「何度も出会う情報」を記憶に残そうとする仕組みがあります。ポケモンをやっているうちに、自然にポケモンの名前を覚えるのは、自然に何度も目にするからです。
この仕組みを活用しましょう。復習して何度も同じ情報に触れることで、自然に記憶に残りやすくなります。
復習のメリット2:時間に余裕が生まれる
二つ目のメリットは、時間に余裕が生まれることです。
復習をしないと、どんどん知識は頭から抜けていってしまいます。そうすると、結局テスト前にもう一度、一から勉強し直すことになってしまいます。これは時間のムダですよね。
でも、効果的な復習ができれば、忘れにくくなるため、その分ムダな時間が減っていきます。これは復習のタイミングがカギを握ることになりますが、後ほど詳しく解説します。
復習のメリット3:テスト勉強が楽になる
記憶に残りやすくなり、時間的に余裕が生まれれば、自然にテスト勉強自体が楽になると思いませんか?
なんせスムーズに復習が進みますし、テスト前にバタバタすることなく予定通りに勉強が進みやすくなります。万全の状態でテストに臨めるので、当然点数も伸びていきます。
では、これらのメリットを十分に得られるようにするには、どうすればいいのでしょうか?
復習のベストタイミング
復習するときに、もっとも大切なポイントはタイミングです。
結論から言えば「少し忘れかけのタイミング」で復習してください。このタイミングで復習することで、より記憶に残りやすくなることが認知科学の研究によって分かっています。
なんとなく、すぐに復習した方が良い気がしませんか?
でも、違うんですね。少し忘れかけのタイミングで復習することで、脳は「あ、これは何度も出会う大事な情報なのに、忘れかけてた!やばい!」と焦って、より深く記憶に残そうとしてくれます。
ですので、復習するときは自分にとって「少し忘れかけのタイミング」を見計らって、復習するようにしてください。
ただし、注意が必要なのは…
ただ、この少し忘れかけのタイミングがいつなのか?を掴むのが難しいんですね。それは忘れるスピードが一定ではないからです。
「エビングハウスの忘却曲線」といって、忘れるのスピードを研究した有名な研究があります。詳しい内容はここでは割愛しますが、今ここで知っておいてほしいことは、
何度も復習することによって、忘れるスピードが遅くなる
ということ。復習を繰り返すほど、記憶を維持できる時間が延びていくのです。このような脳の性質によって、復習のベストタイミングも変わってくるのです。
つまり、
- 初めて習ったことは早めに復習すべき
- 何度も繰り返している知識は、焦らなくても大丈夫
ということになります。
日々の復習はいつすればいいの?
このことを踏まえると、日々の学校の復習はいつすべきでしょうか?
できるだけ早めの方が良さそうです。可能ならその日のうちに復習をしましょう。遅くとも翌日までに復習をしたいところ。習ったばかりのことは忘れていくスピードが速いからです。
なかなかスケジュールの都合で難しいケースもあるかもしれませんが、日々の復習は「早め早め」を心がけてください。学校で習ったことは、まだ1回しか脳は出会っていないので、すぐに忘れていってしまいます。
翌日までに復習できなかった場合はどうすればいい?
そんなケースも多々あると思います。その場合も、ムダだと思わずに復習しましょう。何も復習しないよりは圧倒的に効果が得られます。
早めであればあるほど良いですが、もし忘れてしまった場合でも、それはそれで別の仕組みによって脳は記憶しやすくなります。
という気持ちになると、これまた人間の脳は記憶に残りやすくしてくれるんですね。詳しい説明は省きますが、感情が揺さぶられると記憶に残りやすくなります。
ベストタイミングを逃して、忘れてしまっていたとしても「悔しい!」という感情が記憶の定着に役立ってくれます。
というわけで、やっぱり何もしないよりは圧倒的に効果があるので、タイミングを逃したからといって諦めずに復習していきましょう。
なお、時間が無くて毎日の勉強法が分からないという方は、こちらの記事にコツをまとめてあります。
効果的な復習の仕方・4ステップ
では、復習のやり方について具体的に4つのステップに分けて解説します。
ここで紹介するのは、日々学校で習ったことを復習する方法です。日々の復習に活用してください。
- 問題集を解く
- ○つけをして「できない」を見つける
- 「できない」を「わかる」に変える
- 「わかる」を「できる」に変える
ステップ1:問題集を解く
日々の学校の復習において、まず用意しておくべきものは「問題集」です。ほとんどの学校は提出物があると思いますので、それでもかまいません。
ただ、提出物は書き込んで提出することが多いので、書き込んでしまうと繰り返し復習できません。その場合は、コピーをとっておくようにしてください。
市販の教材を使いたい場合は、これらの教科書に対応した問題集をオススメします。一例を挙げると、『教科書ワーク』『教科書トレーニング』などのシリーズです。
これらの問題集は、教科書と対応しているページ数が書いてあるので、日々の復習で「どこをやったらいいのか」見つけやすくなっています。このちょっとした手間を省くことが、勉強を習慣化するコツなので、その意味においてもオススメです。
問題集を用意したら、その日に学校で習った範囲の問題を解いてみてください。
この時、解説ページや答えを事前に見てはいけません。それでは「直前に出会った情報」なので「少し忘れかけのベストタイミング」を逃してしまいます。何も見ずにテストのつもりでいきなり解くようにしてください。
もし学校で習っていない範囲が問題集にあれば、そこは手をつけなくてOK。例えば、問題集には大問1〜4まで載っているけど、大問2までしか習っていない…なんてこともあるはず。その場合は、大問2まで復習すればOKです。
ステップ2:○つけをして「できない」を見つける
問題集をテストのつもりで解き終わったら、早速○つけをしましょう。○つけをするとき、重要なのは「どこが自分が分かっていないのか、忘れているのかを見つけること」です。
勉強とは「できない」を「できる」に変えること。
だから最初は自分の「できない」ところを見つけてください。なんとなく正解できてしまう問題もあるかもしれませんが、そのような問題は×にしましょう。
ステップ3:「できない」を「分かる」に変える
○付けをして自分が「できない」ところを見つけたら、まずは「分かる」に変えましょう。
「分かる」とは、なぜその答えになるのかを理解するということです。
ここが最難関です。授業をしっかり聞いていても、難しかったりややこしい内容ほど忘れてしまうからです。
「なぜその答えになるのか?」が理解できるまで、しっかりと突き止めてください。人に聞いたり、参考書を読んだり、動画で解説してくれる教材を活用するのもアリ。
方法はなんだって構いません。とにかく「なぜその答えになるのか?」が自分で納得できるまで、しっかりと詰めていきましょう。
ステップ4:「分かる」を「できる」に変える
「なぜその答えになるのか?」が分かったとしても、まだ安心してはいけません。最後に「できる」に変えましょう。
「できる」とは、自分ひとりで正解できるということ。
人に聞いたり、調べたりすると「自分ひとりでもできる気」になりがち。でも、実際に解いてみないと、本当にできるかどうかは分かりません。
というわけで、最終チェックとして、もう一度×になった問題を解き直してみてください。自分ひとりで解けるようになっていたらOKです。
ただ、このときに注意したいのは、直前に○つけをしているので、答えを覚えているということです。
「なぜその答えになるのか?」が分かっていなくても、答えを丸暗記しているので、○になるんですね。でも、ただ覚えているだけだと、テストで使える知識にはなっていません。
ですので、この最終チェックの段階では、自分が本当に理解しているかどうかを確かめながら進めてください。ただ正解だからOKを出すのではなく、自分が理解していることを確認した上で、自分にOKを出すようにしましょう。
まとめ
こうして、ステップ1〜ステップ4までの手順で復習を進めてくると、復習が完了した時点で「テストで点数が取れる」状態に仕上がっています。
あとはこの状態を本番までキープするために、再びベストタイミングを見計らって復習を繰り返していきましょう。
また、日々の復習で意識したいことは、学校で習ったことは、その日のうちに復習すること。それだけで、結果的にベストタイミングで復習していることになります。
そうすると、記憶にも残りやすくなりますし、時間的な余裕も生まれますし、テスト勉強も楽に進められるようになります!
なお、定期テストで高得点を取る勉強法については、こちらの記事に詳しくまとめてありますので参考にしてみてください。