記憶を長持ちさせるコツ!「間隔反復」の使い方

せっかく覚えたのにテスト本番までに忘れてしまう…

勉強したときはできるようになっていたのになぁ…

もう覚えた自信があったのに、テスト本番ではど忘れした…

心当たりがあったりしませんか?

「もっとテスト本番まで記憶が持つように勉強しないとなぁ…」と思ったあなたにぴったりなのが「間隔反復」という学習法です。

スポーツの練習や音楽の練習を思い浮かべてください。一度だけ練習しただけではうまくできないですよね?

でも何度も繰り返し練習することで少しずつ上手くなっていきます。

これと同じことが勉強でも言えます。

間隔反復という学習を取り入れると、記憶を長期間キープしてテスト本番まで覚えたいことを覚えておくことができるようになります。

というわけで今回は、記憶を長持ちさせるコツ!間隔反復の使い方について解説していきたいと思います。

間隔反復とは何か?

間隔反復は、一言で言えば「間隔をあけてくりかえし復習すること」です。

そのままですね。笑

一度覚えたことをすぐに忘れてしまうのは人間の脳の仕組みです。

脳の仕組みがそうなっているんだから、すぐに忘れるのは当たり前なんですよね。

だからこそ、繰り返し学習が必要なのです。

でも、ただ毎日同じことを反復するだけでは効率が良くありません。

そこで科学者たちは、「どのタイミングで何を反復すれば、一番効率よく学習できるのか」を研究しました。その結果、最も効率的なのは「間隔をあけて反復する」ことだと分かったのです。

これが間隔反復の基本的な考え方です。

たとえば、今日勉強した英単語を明日、そしてその次の日、さらに1週間後、1ヶ月後というように、間隔をあけて何度も復習すると、その英単語はずっと記憶に残ります。

要するに「時間を空けて復習すると、記憶が長持ちするよ!」ってことですね。

復習のタイミングを決めるポイント

では復習するときは、どのくらい間隔を空けて復習すればいいのでしょうか?

シンプルにお答えすると、最初は短く、徐々に長くするのがポイントです。

もし学習した内容が頭に入らないと感じているなら、それは単に反復のタイミングが適切でないだけかもしれません。

すぐに復習するのではなくて、少し間を空けて少し忘れそうなタイミングで復習をしてみてください。このポイントをうまく使えば、勉強した内容がしっかりと頭に入るようになります。

間隔反復の具体的な使い方例

では、実際に間隔反復を使って勉強するための具体的な例をいくつかサクッと見てみましょう。

英単語の暗記に使う場合

まずは英語の単語を覚えたい場合を例にします。

例えば、新しい英単語10個を選び、それを覚えることになったとしましょう。

英単語の覚え方については以下の記事に詳しく書いたので割愛しますが、まず一旦「10個全部覚えた」という状態を作ってください。

中1向け英語テスト勉強法!80点以上を取るための全手順!

ここからが間隔反復の出番です。

次に、その英単語を覚えた直後、1時間後、24時間後(つまり翌日)、5日後、そして15日後に復習します。

あくまでもこれは例ですので、タイミングは自分で調整してみてくださいね。

なお、補足ですが、その都度全部の英単語を復習するのではなく、「間違えた英単語だけ」を選んで復習することです。

すでにしっかり覚えている英単語はパスしてかまいません。

数学の公式を記憶するのに使う場合

次に、数学の公式を記憶する場合を考えてみましょう。基本的には英単語と同じ流れです。

新しい公式を覚えたら、まずはその日のうちに何度か繰り返し書いてみます。書くだけでは無くて、その公式を使って問題を解いてみるとより記憶が深まります。

そして、次の日にまたその公式を書き出してみたり、もう一度解いてみてチェックします。

もし思い出せたら、その次は3日後、その次は1週間後、と徐々に間隔をあけて復習します。

ここでもやはり最初は短く、徐々に長くというポイントさえ守ればより効果的に学習できます。

間隔反復を活用した学習スケジュールの作り方

それでは、間隔反復を学習計画に取り入れる具体的な方法を見てみましょう。

たとえば、あなたが週に5日間、毎日1時間ずつ学習するとします。

その1時間を、新しい事項の学習と復習の時間に分けます。新しい事項の学習に30分、残りの30分を復習に使うという配分です。

いいですか?

分割してください。

勉強時間を分割するんです。

長持ちする記憶を作りたい場合は、復習のスケジュールを意図的に用意するのです。

強制的に復習の時間を作らないと、なかなかめんどくさくて復習する気にならないからです。

受験のような長期戦になると、特に意識的に復習の時間を作りましょう。

復習の時間はさらに、「今日学習した内容」、「昨日学習した内容」、「1週間前に学習した内容」など、時間ごとに分けて割り当てるとよいかもしれません。

以上のようなスケジュールの分割によって、間隔反復を効果的に活用することができます。

間隔反復は手軽に使えるのがメリット

この勉強法の優れているところは、どんな科目にでも使えることなんですよね。

あなたが試してみたい学習項目や科目にどんどん取り入れてみてください。そして「忘れている」と気づいたものは、復習不足を疑ってみましょう。

その上で、間隔反復を取り入れて、学習計画を調整してみましょう。

なお、実は勉強の仕方というのは「忘れている」とそもそも気づいていなかったり、「自分がどこが分かっていないかを分かっていない」というパターンも結構あります。

いや…めちゃくちゃたくさんあります。

そもそも「できない」を発見していないと、「できる」ように変化させようとも思えないので、スタートラインに立っていなかったりするんですね。

ちょっと心当たりがある方はこちらの記事も合わせてお読みください。

勉強で「分からないところが分からない」場合の2つの解決策

問題集を使って間隔反復をする場合に使えるプチ工夫

間隔反復は問題集を解くときに使うことでより深く知識を定着させることが可能ですが、ここで効率をさらに上げるためにやっておくべきプチ工夫を紹介しますね。

一般的に、中学のテスト勉強は学校の授業を受けたあとで、問題集を使って「思い出す練習」をすることによってより効率的に学習することができます。

ですので、問題集は間隔を置いて何度も解き直すことが重要です。

流れとしては、まず、新しく学んだ単元について問題集で問題を解いてみます。その際に重要なのが、「答えを見て覚える」のではなく、「自分が分からないところ」を見つけることです。

だって、まずは自分が分からないところを見つけないと、どこを勉強したらいいか分からないですもんね。答えを見ながらだとどこを勉強したらよいのか分かりません。(だから勉強効率が悪いんです…)

こうして自分が「覚えるべきところ」を見つけたら、次に、答えを見たり解説を読んだり、人に聞いたりしながら理解を深めます。あるいは覚えるべきところはその場で覚えてしまいましょう。

はい、これでようやく「できない」を「できる」に変えることができました。

このときに、一工夫をしましょう。

間違えた問題は問題集の問題番号のところに×印をつけておいてください。

これをしておくと、後から復習するときに「どこを復習したらいいのか」が一目で分かります。

間隔反復は「少し時間をおいてから復習する」という方法なので、以前やったところの×を忘れてしまいがち、なんですね。

でも、×印をつけておけば、後から見てもすぐに「ここが間違えたところだな」と分かります。

ちょっとした一工夫ですが、これだけでずいぶん効率が上がるのでぜひ取り入れてみてください。

まとめ

今日は間隔反復という勉強法を紹介しました。

簡単におさらいしておくと、ただ反復学習するだけでなく、それを「時間を置いて」行うことで記憶が定着しやすくなるという効果的な学習法です。

このテクニックを学習に取り入れることで、より効率的に知識を頭に残すことができますよね。

名前だけ聞くと、一見難しそうに聞こえるかもしれませんが、実際には非常にシンプル。

こうした小さな工夫の積み重ねで、より効率的に勉強を進められるようになります。

取り入れやすい学習法だと思いますので、ぜひ一度試してみてください。