こんにちは、中学生専門・伸び悩み解消学習コーチの久松隆一です。
W杯盛り上がってますね。
いよいよ決勝トーナメント。
ものすごーく楽しみ!
(※ふだんは全然サッカー見ないです、ミーハーです)
で、今日はW杯ネタかと思いきや、おうちSTUDYの授業を通じて「子どもたちにどんな風に育ってほしいのか」という私個人の思いについて書かせてください。
ある選手に対する批判を見て感じたこと・・
今朝、W杯のニュースを見ていたら、吉田選手のツイートに関する記事を目にして心を撃ち抜かれました。
吉田選手のツイート
ミスした者をこれでもかと叩きのめす悪しき風潮が蔓延しているこの国で、子どもらに本当に見てほしいのはチームスポーツで仲間が苦しんでいる時いかに助け合えるか、そして1人の選手が批判や重圧から逃げずに立ち向かう姿勢。そこに何故、日本人で唯一欧州でGKとしてプレー出来ているかが隠されている pic.twitter.com/MYntCO5G4Y
— MAYA YOSHIDA (@MayaYoshida3) June 29, 2018
いやぁ、本当に素晴らしいなぁ。。。
このツイートに刺激を受けて今ブログを書いてるんですが、ちょっとこのツイートの意味が分からない方のために背景を説明させてください。
このツイートは、ゴールキーパーの川島選手に対する批判について触れられたものなんですね。
実は川島選手は、1試合目と2試合目で失点に絡む重大なミスをしてしまったんです。
これに対して、川島選手に対するたくさんの批判が向けられました。中には人格否定のような心無い言葉も。。。
見ていてもまったく気持ちの良いものではなく「なんかこういうのイヤだなぁ・・」と思っていたんです。
と同時に、ある研究結果が頭に浮かんできました。
これです。自己肯定感に関する調査。
高校生の心と体の健康に関する意識調査―日本・米国・中国・韓国の比較―
(引用元:http://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/126/)
上から日本、アメリカ、中国、韓国の順です。
日本が45%なのに対して、米中韓は80%を超えています。
日本人は圧倒的に自己肯定感が低いんですね。
なぜこの研究結果が思い浮かんだのか?
それは、川島選手に対する批判と、日本人の自己肯定感が低いという研究結果の根底は同じ、だと思ったからです。
一言で言えば、
「なんでそんなミスするんだよ!」
という失敗に対する不寛容さ。
失敗に対して不寛容なのが原因となって、自分の失敗が許せない。だから自己肯定感は下がってしまう。他人の失敗に対しても許せない。
ぼくは野球において「何をやってもうまくいかない」という失敗続きの苦い経験があります。恥ずかしい話ですが、その時に自分を責めたり、他人のミスに寛容になれなかったり、という経験もしています。そう思ってしまう気持ちは分かっているつもりです。
でも、自分を責めてもいいことないですし、他人を責めてもいいことないですよね、ぎくしゃくするだけです。
両方の気持ちを経験した上で、やはり自己肯定感は高い方が良いと思う。他人には優しくなれた方がいいと思うんです。
うまく言葉にできないですが、その方が幸せになれると体験的に知っています。
失敗をどう受け止めるか?が日本人は苦手
失敗をどう受け止めるのか?が日本人は苦手なんだと思います。
つい悪いところばかりを見るという「ものごとの捉え方」をしてしまう、良いところは見ない。
じゃあなんて日本人は失敗の受け止め方が苦手なのでしょうか?
いろんな意見があると思います。
でも、ここでぼくが言いたいのは、その原因の1つは義務教育での勉強にある、ということ。
勉強って×ばっかり出るんですよね。失敗ばかりなんです、見方によっては。さらに追い打ちを掛けるように、目標としていた点数を取れなかっただとか、点数が上がっているのに評価されなかったりだとか、そういう経験が積み重なっていくと、「やっぱり私はダメだなぁ…」ってなっちゃう。
つい悪いところばかりに目が向くクセがつく。
人のミスにも目に付くようになる。
でも、よくよく考えてみてください。
がんばっても結果につながらないなんて、社会に出てもいくらでもあります。川島選手だってそう。トッププレーヤーですよ、頑張ってないハズがない。でも結果としてうまくいかないこともあるんです。誰だってそうですね。
勉強でもそう。×がなくなることなんて一生ありません。
失敗して当たり前、うまくいかなくて当たり前なんですね。みんなそうなんです。
違いを生むのはこの後。
失敗をどう受け止めるか。
その失敗から生まれたエネルギーを、自分を責めたり、他人の批判に向けたりするのか。
それとも、失敗を受け止めて次は頑張ろうと思えるか、他人に対して「そういうこともあるよね」と寛容になれるか。
ぼくは後者を選びたいですし、今義務教育まっただ中の子どもたちにも後者を選べるような大人になってほしい。
失敗に対する受け止め方は、どうやって学ぶことができるのか?
これもやはり勉強です。
義務教育での勉強においてそれができる。勉強ってのは、その内容はもちろん重要なのですが、それよりももっと大事なものを得られると思うんですね。
勉強は×の連続です。それを○に変えていく、ひたすら変えつづけていかなければなりません。
その無限ループの中で自分が成長する。
↓
その成長に気づいて、自分のことを認められるようになる。
↓
成長が積み重なり、やがて成功体験につながる。
↓
ちょっとずつ自己肯定感も高くなっていく。
他人の失敗にも寛容になれる。
つまり・・・
勉強において×をどう受け止めるか。それによっては、自己肯定感が低くなったり、他人の批判ばかりする悪いクセにつながってしまう。
言い過ぎでしょうか?
ぼくはそう思いません。
勉強における×の受け止め方、失敗の受け止め方が人生を変える
失敗を正しく受け止められるようになれば、成績が上がるのはもちろんですが、それはあくまでもおまけ。副産物です。
ぼくの授業を受けていただいた生徒さんには、失敗を良いかたちで受け止められる大人に育ってほしいと思っています。
だからこそ授業を通じて、
- 失敗なんてなんて当たり前
- うまくいかないなんて当たり前
- ×は悪いことじゃないし恥ずかしいことじゃない
- ×→○に変えていけばいいんだよ
- ×→○に変わった分だけ自分が成長してるんだよ
と生徒さんには伝えています。
そして保護者の方には、
- 結果(失敗)だけでなく過程を見てあげてください
- 努力した過程そのものを褒めてあげてください
とお願いしています。
ぼくが本当に育てたいのは、失敗を良いかたちで受け止められるようになる能力なのかもしれません。
その先に、自己肯定感の高さであったり、他人のミスへの寛容さであったり、学力よりももっと直接的に幸せにつながるモノが待っていると思うからです。
なんだかまとまりのない話になってしまいましたが、一連のW杯の批判やそれに対する吉田選手のツイートを見て、あらためてそんな風に思った次第です。
自分自身に価値があると感じられて、他者にも同様に価値を感じられて、自分や他人の失敗に寛容になれる大人。
そんな大人に育つお手伝いができるように、これからも頑張ろうと思います!
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