頭では「予習をした方がいい」と分かっていても、実際にどうやって予習を進めたら良いのか迷ってしまいますよね。自己流で予習してもなかなか思うように進まないし、なんなら効果がない気がしてしまう…。
もしそう感じているなら、授業がもっと分かるにようになる予習の仕方をマスターしてください。
まったく難しくありません。3分あれば誰にでもできます。
今回は中学生向けに「もっと授業が分かるようになる」効果的な予習の仕方について解説します。日々忙しい中学生の方でも、3分あれば次の授業に向けた意味のある予習ができるようになります。
授業がもっと分かるようにあれば、もちろんテストで点数アップにつながります。勉強のやり方をちょっと工夫して、時短で点数アップを狙いましょう。
そもそも予習って必要ですか?
正直なところ、復習に比べるとまったく重要ではありません。
復習のが30倍くらい大事です。だって予習をしなくても、復習さえしていればテストで点数は取れるから。
だからといって、予習する意味が無いかといわれれば、そんなことはありません。これからお話するポイントを守って予習すれば、授業の理解度が確実にアップします。予習は絶対に必要ではないですが、予習しておいた方が点数アップの近道になることは間違いありません。
とはいえ、あくまでも勉強においては「サブ」ですので、できるだけここに時間を割きたくありません。予習は3分程度でサクッと終わらせて、復習に時間を割いた方が全体的な学習効率は上がります。そんなつもりで続きを読んでください。
予習って何のためにするの?
さて、ここからは予習の仕方のポイントについて解説していきます。
まず知っておいてほしいことは、予習する目的です。
意味の無い予習になっている人ほど、何のために予習するのか?がハッキリしていません。
予習は何のためにするのか?について、まずは知っておいてください。
予習する目的は大きく2つあります。
- 自分の分からないところを見つけるため
- 記憶に残りやすくするため
1つずつ説明します。
予習の目的1:自分の分からないところを見つけるため
予習する目的の1つ目は、どこが分からないか事前に把握しておくことです。
なぜ事前に「ここが分からない」と自分で気づいておくと良いのでしょうか?それは、授業中に集中して聞くべきタイミングが分かるからです。
事前に「自分はどこが分かっていない」のかを知っておくと、授業中その部分の説明があったときに、集中して聞くことができます。
授業中ずっと集中していられるなら話は別ですが、なかなかそうではありませんよね?
事前に予習をしておけば、自分が集中して聞くべき範囲が分かります。大事なところを聞き逃すことがないので、結果的に授業の理解度を上げることができます。
と思うかもしれません。これは半分正解で半分間違っているんですね。
どこが間違っているかというと、授業前に少し読めば「自分で理解できる部分もある」ということ。
今習っている範囲は、少し前にならっている範囲の延長ですよね?階段を一気に何段飛ばしにもなるような内容ではありません。少し読めば、分かるところは必ずあります。
そうは言っても、分からないところだって当然あります。
このように、少し読んで「分かる」ところと、少し読んだだけでは「分からない」ところを、事前に仕分けておきたいのです。仕分けておくだけで、自分が授業で集中して聞くべきポイントを把握できるからです。これが予習をする目的の1つ目です。
予習の目的2:記憶に残りやすくするため
脳のこんな特徴を知っていますか?
脳は「何度も見たり聞いたりする情報」を自分にとって大事だと認識してくれるんです。
すると、自然に記憶に残りやすくなるんですね。このメカニズムを活用すれば、効率良く勉強が進められます。
例えば、事前に予習して「3人称単数現在」という言葉を見ておいたとします。予習の時に理解していなくても構いません。
でも、学校の授業中に先生が「3人称単数現在」という言葉を使った瞬間、脳は、
と認識してくれるのです。結果、記憶に残りやすくなります。
これが予習をする2つ目の目的です。予習をすることで事前に「見たり聞いたりしたことのある言葉」を増やしておくのです。そうすれば、授業中に脳が反応してくれて、記憶に残りやすくなるというわけです。
これだけでOK!予習の2つのポイント
実際に予習の仕方の具体的な手順について説明する前に、2つのポイントを知っておいてください。
この2つのポイントを押さえておけば効果的な予習ができるようになります。予習の2つのポイントとは、
- 予想
- 疑問
この2つです。
予習をする際には「予想」と「疑問」さえおさえておけば、学習効率を上げることができるというわけです。
それぞれ詳しく説明しますね。
予想とは?何をすればいいの?
予想とは、例えば、
などのように、これから自分が学ぶ内容について予想を立てることです。結果的に予想が間違っていても構いません。予想しておく目的は、自分が「分かっていないところ」をハッキリさせるためだからです。
例えば、2年生の一次関数の単元であれば、
といった具合です。
こうして予習の際に、これから学ぶ内容について「予想」をしておくことで、自分の分からない範囲をハッキリさせることができます。それはつまり、授業中に集中して聞くべきポイントが見つかるということです。
疑問とは?何をすればいいの?
こちらもシンプルです。
疑問をハッキリしておきましょう、ってだけ。
などのように、疑問に思うことを見つけておくのです。
例えば、次に一次関数について習うのであれば、
といった具合です。
そうすれば、一次関数のグラフの書き方や、y=ax+bの公式について授業中に説明があった際に、しっかりと聞こうと思えますよね。
以上の2つが、予習をする際に外せないポイントです。予想と疑問の2つのポイントをいつも意識して、予習を進めていきましょう。
3分でできる予習の手順
では実際に予習の進め方を3つの手順に分けて解説します。
英語の予習の仕方を例にして説明しますね。今回はある英語の参考書を例にしていますが、教科書を使って予習を進める場合も基本の流れは同じですので、チェックしてみてください。
まずは予習の3つの手順をチェック
次のような手順で進めていきます。
- タイトルと小見出しを見る
- 本文を読み進める
- 分からない内容や言葉をメモしておく
ただ、2と3については厳密に分けなくても、同時進行でもかまいません。では1つずつ見ていきましょう。
予習の手順1:タイトルと小見出しを見る
まずはタイトルを見て、大雑把に習う内容について予想と疑問を立てます。
さらに、小見出しを見て、
といった具合です。
この段階では「ふーん」といった程度で構いません。大雑把に予想と疑問を立てられたらOKです。
予習の手順2:本文を読み進める
大雑把に予想と疑問を立てたら、本文を読み進めてください。
さらに予想と疑問を深掘りしてきましょう。
といった具合です。
このとき、いろんな疑問が湧いてくると思いますが、すべての疑問や予想を解決する必要はありません。もちろん、自分で解決できそうならしてもOKですが、あまりに時間がかかりそうな場合はそのままにしておいてOK。
どうせ後から学校の授業で答えは分かります。学校の授業で答え合わせができるので、時間をかけずにサクッととばしましょう。
予習の手順3:分からない内容や言葉をメモしておく
最後は、分からない内容や言葉をメモしておきましょう。オススメは大きめの付箋に貼って、ノートに貼っておくことです。
例えば、
- 3人称単数現在とは?
- sの付け方
- 複数形のsとの違いは?
- sとesの使い分けは?
のように、箇条書きで構いません。予習は時間をかけない方が良いので、メモもこだわりすぎずに、できるだけ簡潔に済ませてしまってください。
こうして「予想」と「疑問」をメモしたら予習は完了です。あとは学校の授業で、その予想と疑問に対する答え合わせをしてください。
まとめ
最後に、この記事のポイントをまとめておきます。
- 予習よりも復習の方が大事
- 予習はできるだけ短時間で済ませたい
- 予習すれば学校の授業の理解度が上がる
- タイトル読み→本文読みの順に進める
- その際「予想」と「疑問」をメモする
やり方をマスターすれば、3分もあれば予習は終わりますし、学習効果も上がります。
参考にしてみてください。