こんにちは、おうちSTUDYの久松隆一です。
久松
入会時の説明とズレていたり、実際はできていなかったりしませんか?
もし心当たりのある方は、少し立ち止まって塾の品質チェックをオススメします。
どんな塾でも多少は理想と現実にズレが出てしまうのは仕方ありませんが、そのズレが大きすぎる場合は塾を変えた方が良いかもしれません。
安易に塾を変えるのはオススメしないのですが、クオリティが低いのなら話は別です。
元々僕は塾長をしていましたが、当時は新規開校から1年半で市内でNo.1になり、そのまま退職までずっと塾の口コミサイトで1位を維持しつづけたこともあります。塾現場のリアルや、サービス品質の管理については、ある程度の経験と知識があります。これらをふまえて、塾のクオリティチェックの方法をお伝えします。
4つの質問に答えていただくだけで構いません。もしネガティブな答えが多かったら、塾のクオリティはあまり期待しない方が良いかもしれません。
塾の理想と現実のズレをチェックする4つの質問
早速ですが、次の4つの質問に答えてください。
質問1:入会時に説明を受けたカリキュラムが実行できていますか?
秘伝のタレ。
家の近くのお好み焼き屋さんには、研究に研究を重ねてようやくできあがったと言われる秘伝のソースを使っています。めちゃくちゃおいしい。
塾におけるカリキュラムはまさに秘伝のタレ。それぞれの塾が研究に研究を重ねてできあがっているものです。もし、このカリキュラムが実行できていなければ、結果は…。
というわけで、一番最初にチェックすべきなのはカリキュラムと現実にズレがないか、です。
例えば、入塾時に「テストの2週間前までに、テスト範囲を終わらせて、最後の2週間で復習をします。」といったカリキュラムの説明を受けていたとしますね。
でも実際には、テストの直前になるまでテスト範囲が終わらない…。
これではクオリティが担保されているとは言えませんよね。カリキュラムは塾によってさまざまですが、最初にカリキュラムを作るときに「こうすれば成績が上がるよね」と考えて作られています。
そこから外れているようでは、点数が上がらなくて当然ですよね、という話です。かなり「そもそも論」ですよね。最優先で、入塾時に説明を受けた「カリキュラム」と「現実」にズレがないかをチェックしてください。
質問2:自習室は静かですか?
教室運営の質をもっとも手っ取り早くチェックするには自習室を見てください。
子どもたちは、おしゃべりをせずに、黙々と机に向かっていますか?
塾長経験者としてぶっちゃけますが、自習室の管理は正直大変なんですね。言うことを聞かない生徒もいるし、隣に友達がついつい喋ってしまう子もいるし、親に無理やり行かされて勉強したふりをしている子もいます。一方で、しっかり勉強に集中したくて塾の自習室に来ているお子さんもいます。
多様なお子さんを一手にまとめて、良い自習室の雰囲気をつくるために、塾長として僕がどうしていたのか紹介します。
言うことを聞かないお子さんには注意し、警告し、それでも言うことを聞かないなら親御さんに協力を仰ぎます。
隣に友達が座らないように、ルールを作り、そのルールを厳密に運用しなければなりません。僕の場合は「同じ学校・同じ学年」のお子さんは前後左右斜め禁止にしていました。
やったふりをしている子には「そもそも、なんで勉強するん?」という根っこの部分からコーチングをして、そのお子さんなりに勉強する意味を見いだしてあげなければなりません。
こうして一人ひとりに膨大なコストをかけて、ようやく「良い雰囲気の自習室」ができあがってきます。
一方で、これだけ厳格に自習室を運用すると、ただ厳しいだけの場になって、なかなか自習室に足が向かなくなってしまいかねません。人の行動原理はわりとシンプルで、楽しければみんな塾に来てくれます。
塾を楽しい場にするために、休み時間のチャイムがなると、自習室からフリースペースに出てくることを推奨します。休み時間は思いっきり友達同士のおしゃべりを解禁し、気分転換してもらいます。
10分後。
授業開始のチャイムがなると、一気にピリッとした雰囲気を僕自ら醸しだします。塾長の態度が変われば、それを察して生徒達も自習室に無言で入っていきます。
「先生、チャイム鳴ったら豹変するよな」とよく言われていました。
そのとおり。僕は意識的にスイッチを切り替えていました。恋愛はギャップだ!なんてよく言われますが、教室マネジメントもギャップが超重要です。ギャップを大きくするために、休み時間はザキヤマのように思いっきりふざけて、授業開始のチャイムとともに杉下右京モードに切り替えます。
塾の管理者が、こうした小さな工夫を積み重ねることで、ようやく自習室の質は少しずつ向上し、いずれ文化として定着します。
何が言いたいかというと、塾スタッフの管理運営能力は、自習室の雰囲気に現れるということです。雑な教室運営をしている塾は、自習室にまで細やかな目がむきません。だから自習室の雰囲気を見るのが、塾のクオリティチェックをする上で、一番手っ取り早いのです。少なくとも塾長経験者として僕はそう感じています。
質問3:先生の連絡ミス・事務手続きはありませんか?
“本質は細部に宿る”
僕が教室管理をするときに、常に意識していた言葉です。小さな連絡ミス、事務手続き序のミスなどは頻発していませんか?
塾の先生って暇そうに見えて本当に忙しいです。テスト前はテストに向けて全力ですし、夏期講習や冬期講習の前も、準備や面談、新規問い合わせなどで暇などほぼありません。毎年、夏期講習前などは「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と、布団に入っても頭がぐるぐる回って眠れないほどでした。
そんな状況であっても、ミスを出さないためには仕組みを作っておくしかないんですね。
頭の回る時期に。笑
繁忙期を迎えるにあたり、ミスを出さないための仕組み作りができていれば、ミスは限りなく減らすことができます。
連絡ミスとか事務上のミスの量が多いのなら、それはマネジメント体制が弱いのです。目の前の雑務に追われていて、本当に大事なタスクに目が向かない証拠です。教室管理者が目の前のタスクに振り回されているようでは、本質的なサービスの品質管理なんて到底無理です。
ミスの量は、教室マネジメントの本質を垣間見る材料になります。
(こんなことを偉そうに言ってる僕のブログが誤字脱字だらけなのは秘密にしておいてあげてください。)
質問4:教室は清潔ですか?
一つ前と同じ発想です。
教室が清潔に保たれていれば、教室管理が細部にまで行き届いていると判断できます。
何年か前、梅田にあるちょっとおしゃれな雰囲気のフレンチバルのお店に行きました。ネットで調べてそれなりに評判が良いお店でした。店内にはワインやスピリッツの瓶がきれいにディスプレイされていて、イイ感じに照明が当たっているんです。
でも、僕は店に到着するなりがっかりしました。ディスプレイされている瓶にホコリが積もっているのが見えちゃったんです。
本当に失礼ですが、その時僕は
「あぁ、底が見えちゃったな」
と思いました。
僕が少し細かすぎるだけかもしれません。でも僕は自分の教室を管理していたとき、教室のゴミやホコリにはいつも目を光らせていました。
なぜなら「細部に気づく目がない=お子さんのきめ細やかなサポートができない」ってことだと思っていたから。
他にも「髪切った?」とか「お、その靴買ったん?」とか、ほんの些細な変化も見逃さないように意識していました。
教室スタッフ(特に塾長)に細やかな目があれば、お子さんの変化や成長にも気づけます。教室のゴミやホコリにも気づけます。それはつまり、塾のサービス品質を維持できる目もあるということです。
教室の清潔さは、塾スタッフが「細やかな目」を持っているかどうかをチェックする指標です。その細やかな目があれば、サービス品質のチェックもしっかりできている、と推測できます。
まとめ
もう4つの質問に答えましたか?
もしネガティブな答えが多いのなら、転塾を検討するのもアリです。クオリティが低い塾に通うのは時間もお金も無駄ですから。
経験者として語りますが、世間のイメージより塾の現場は忙しいものです。しっかり運営するための仕組みや、先生がきめ細やかな目を持ち合わせていないと、理想と現実はどんどん離れていってしまいます。
この記事で紹介した4つの質問を活用して、塾のサービス品質をチェックしてみてください。